❅6.新しい環境

「おいで、ここが君の新しい部屋だよ」

長い長い通路を歩いてやっとたどり着いた。

白く明るい部屋。

少し広めのそこには見たこともないようなものが並んでいた。

博士は何もしゃべらない僕に一つひとつ説明していく。

「これがベットっていってこの上で寝るんだ」

「この机は少し背が高かったかな

この中に入っているもの何でも使っていいからね」

紙に色とりどりのペンが入っている。

「こっちの棚にはお菓子が入っているよ

好きに食べていいからね

でも、夜寝る前とかご飯の前はだめだからね」

弟がよく食べていたものだ。

「これが本棚ね

好きな本を読むといい

たくさん本をよんで賢くなるんだよ」

僕はいつもひとりだったせいかひとりでいられる本が好きだそのせいか字が比較的早く読めるようになった。

本がこんなにたくさんあるのはうれしい。

「ほかに欲しいものがあったら言ってね」

博士はこのほかに基本的な家具や設備について説明した後、僕にこう言った。


はじめはこんな感じ。

でもそのうち博士と過ごすうちに僕の緊張も解けこの部屋にも慣れてきた。

博士の研究を手伝いながら時に一緒に遊び時に本を読んでもらって7年を博士と過ごした。

いまでは、僕も14になって博士とさまざまな問題について語り合ったり論争したりってのがふえて充実した日々を過ごしている。

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