束縛してくるのは愛してる証拠
仲仁へび(旧:離久)
第1話
私の彼氏はちょっと口うるさい。
私のスケジュール帳を確認しては、「この○○さんて誰?」って聞いてくるし、人と会うときは「その人ってどんな人なの?」って聞いてくる。
それにこまめに私の携帯をのぞいては、誰々とどれだけ連絡してくるか把握したがってくる。
ちょっとおかしいかなと思ったけど。
「君を愛してるんだ」
「変な奴に騙されないか心配なんだ」
「世界で一番、大事だからだよ」
って言われると許しちゃう。
彼は少し愛が強いだけ。
私のことを本気で愛してくれるだけ。
だから、しょうがないなって受け入れてる。
「あの、今日、どうしてもはずせないようじがあるんだけど」
「本当に? 嘘じゃない? 誰と会いに行くの? どんな用事? こっちから連絡入れたら必ず返してよね? 連絡がないと不安になるんだ」
彼は、部屋の扉をがちゃりとあけて、微笑んだ。
その手には、今使われたカギがある。
「いってらっしゃい、浮気なんかしたらだめだよ」
久しぶりの部屋の外だ。
外出許可がおりた私はほっと胸をなでおろした。
束縛してくるのは愛してる証拠 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます