第6話 他者から見た私

「初めまして」

誰でもこの「初めまして」から人付き合いが始まる。


この時から、五感を働かせ相手を見ているに違いない。


見た目、声や話口調、その人の全体的な雰囲気、また、臭いだったり。


この時、恐らくだが、まず自分にとって安全な相手か否かを無意識に感じとるのではないか。


例えば、優しそうな人、気がキツそうな人、恐そうな人等である。


それをまず感じ取り、その相手と接するのではないか。


恐らくだが、人間の機能する感覚と言うか、心理の中には、無意識に危険と判断すれば、それに合わせて、警戒したり、自己防衛が働いたり。


逆に安心な相手には、気を許し自分の懐を見せたり。


人間関係とは、言葉を交わす前から、すでに始まっているのではなかろうか?


では、それを自分自身に置き換え考えれば何とも簡単に見えてくる。


「私」と言う人間が与える第一印象。


今まで人から受けてきた自分自身を逆算して考えれば解るのだ。


まず、見た目

「優しそう」

これは、ふんわり柔らかい印象とかである。


声、話口調等

「おっとり」「柔らかい」等


全体的に感じる雰囲気

「感じの良い人」など。


恐らくは、このような印象を与え、相手からは、無意識に安全な人間であると判断される。


そして、話していくうちに、無意識に自分が優位に立つか、相手が優位に立つか等も判断するのではないか。


これは、例えば学校の先生を思い返してみると分かりやすいかもしれない。


恐く厳しい先生の授業の私達生徒の態度、優しく怒らない先生の授業の生徒の態度。

何だか、一目瞭然な気がする。


また、動物に置き換えても、小さくかわいい動物に対しての私達人間の態度。恐く近寄らない動物などである。


全て人の心理が働くのではないか。


となると、人は、相手を見てまず安全か否かを判断し、そして、自分が優位に立つか否かすらも判断するのではないか。


この優位に立つかどうかだが、これは、相手の職業など目に見える肩書や、立場等も関係するに違いない。


それらを考えば、考える程、「私」と言う人間が他者に与える印象は、きっと

「私は貴方にとって安全で自由になりますよ」

こんな印象なのではないか?


これでは、支配したがるような人間からは、格好な餌食になるのは当り前なわけである。


皆がみな、私を餌食としたいわけではないだろうが、得てしてそのような、欲望を持つ者がよって来そうだ。


これは、恐ろしい事である。


私を餌に、満腹感を得ようと言うのだ。


では、逃げなければならないわけで。


捕まらない為には?


どうしたらいいのか?


正しい「自己防衛」とは?


私はそれを考えなければならない。


自分自身の身を守る為に。。。






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