第17話 悲嘆

緑の服を着た医者が出てくる。

重々しく開かれた口から聞かされたのは私が一番望まない答えだった。


「申し訳ありません……。手は尽くしたのですが、何分患者の体力が予想以上に……」


「そう、ですか……」


やはり。

胸に浮かんできたのは嘆きでも怒りでもなく、その一言だった。


高頻度でのタイムマシンの使用は使用者の体にも異常をもたらす。同じ時を繰り返すというのは異常なことで、生体において負担なのだ。彼は目に見えてやせ細っていたではないか。

もっと私が気にかけてやれば……無理やりにでも止めていれば……。


今更どうにもならない。全部無駄だと知っている。それでもそう思わずにはいられなかった。

今すぐあの時間に戻ってやり直したかった。今までと同じように。


しかし、今回は彼自身がそうさせてくれない。機械が壊されるなど些細な問題に過ぎない。そんな現実的な問題より、私にとっては彼の言葉の方が何十倍も重い。


これが……彼の望んだ未来ハッピーエンドだったのだろうか……。

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