第4話 暴走
どさり、とスーツ姿の男が倒れる。
急に入ってきた特殊捜査班とやらは全員、仲間だったものが重力に従い崩れ落ちるのを凝視していた。
そして次に、まだ発砲した時の姿勢のままでいる彼らの仲間に視線を移す。
そいつは――それはアンドロイドだった。特殊捜査班の特殊とは現代で取り入れられ始めたばかりのアンドロイドを編成した部隊ということだ。
しかしそんな優秀なアンドロイドも、今は機械であることを微塵も隠さず人間でいう眼球部分にプログラムを投影している。
「貴様ら!何かしたのか!」
捜査班の班長らしき人物がこちらに銃口を向けてくる。
「そのアンドロイドはウイルスに感染している。俺たちは何もしていない。そいつが無理やりデータをいじろうとしたからだ」
現にそのアンドロイドの左手の指先はUSBメモリとなってPCに突っ込まれている。
「ふざけたことを……!早く解除しろ!」
こいつは状況がわかっていないのか?
今まで動きのなかったアンドロイドが再び首を回し始めた。そして銃声。
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