第26話

昨日の雷は、俺が嫁と会ってないような雰囲気で、なぜか謎の質問をしてきた。お前なんで帰ってんだよ、とかの質問もなしに質問するとか。どうなってるんだ?

もやもやしてるところ、紗絵ちゃんからメールが。


雷の家に一緒に行ってみない?雪乃ちゃんが話をしたいみたい


もちろんオッケーを出した。紗絵ちゃんと一緒だし。


早速紗絵ちゃんと待ち合わせして、雷の家の前に着いたのだが、謎に他の住民と接触。


「あー!先人見てー!紗絵ちゃんと悟流」


「誰?」


「おねーちゃんと彼氏だよ?」


ヤンキーっぽいお兄さんに睨まれた、気がした。


「雷のお友達なの?」


「ここに住んでる先人だよ!お友達になった!」


「雷がお世話になってます、姉の紗絵です」


紗絵ちゃんはいつだって落ち着いてる。


「あ、どうも。高原先人です…」


このヤンキーは思ってたより落ち着いてる。俺は落ち着かない。この住民を見にきたわけじゃない!


「ねーねー!ここに来てもらおーか?悟流すぐ仕事でしょ?」


「え、でも…俺のこと見たくもねーんだろ?」


「大丈夫だって~!ゆきのちゃーん、降りてきてー!」


その辺にいたのかよ!すぐに階段から降りてきた。


「この間はすみませんでした。私はとても怖がりでして…」


「あの、俺こそ、すみません…でした。何も知らなかったんで…その」


「早川くん、仕事間に合う?」


紗絵ちゃんにすぱっと切られた。だらだらとしゃべるなということか?


「あ、じゃあ、雷のこと、よろしくお願いします」


そそくさと退散したけど、紗絵ちゃんはまだ残っていた。

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