第22話

「疲れてるのね。お仕事大変なのかしら?」


「わかんないけど、今日は悟流来たからかな」


「お友達?」


「うん、そーだよ?」


「雷くんは、雪乃ちゃんとどこでお友達になったの?」


「ん?えーっと、風俗?」


…なんですって?


「お店行くの?」


「高校の友達に連れてかれて、わかんなかったけど、ゆきのちゃんと話したよ」


「ふーん、そう。その話は好きなお友達にしかしちゃだめよ?」


ややこしい話になりそう。直接彼女に聞こうかな?


「わかったー」


わかってなさそう。




「あら、起きたの?」


1人で食べてたところ、雪乃ちゃん起床。


「あ、すみません、寝ていました…」


「雷くん、寝ちゃったよ。お布団に運んであげよっか」


「あ、はい」


机でつぶれてるのを一緒に運ぶ。持ち方を教えてあげると従った。


「雷くんから聞いた。雪乃ちゃんのこと。誰にも言わないから、不安なこと、私に話して」


途端に無言になった。


「そんなに1人で抱え込まないで。私にでも力になることあるかもしれないわ。あなたのこと嫌いにならないわ」


「でも、引くかも…」


「大丈夫よ」


「私…普通に大学生だったんです。なのに…」


彼女は話し始めた。話す彼女はとても幼い。

はじめて会ったとき、不安な顔をしていたから気になってた。


「雷くんは、あなただったから助けてあげたんじゃない?」


「でもそんな人なんていくらでも…」


「いなかったんじゃないの?都合よく使われてるのを彼自身わかってる。彼は助けを求められたことないんじゃないかな。頼られることが嬉しかったと思うし、あなたも彼を支えてるし、彼は安心してる。誰にでも心を開くように見えるけど、少し怯えてるのかな。あまり関わると痛い目にあってきたから」


「本当に、そうなんですか?」


「私の推測」


「私は縛ってるんでしょうか…」


「さあね。彼にとってあなたは特別なのは確かよ。あとはあなたがいろいろ教えてあげたら彼は喜ぶんじゃない?あなたに喜ばれることが嬉しいみたいだから。褒められたいのよ」


「褒める…」


「そう、些細なことでも」


話してる途中、雪乃ちゃんは寝てしまった。

机にいきなり寝るとかどーなってんのよ!

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