【15/30】Q.時間の使い方について

 殺人ゲームのプレイヤーっていう職業柄、いつ死ぬかわからないですからね。

 なるべく時間は有効に使いたいですよ。


 ……え? ああ、そっか……。

 そういう考え方もありますね。いつ死ぬかわからないからこそ、後悔のないように遊んでおくべきだと……。

 確かに、その考えもあるな。いや、そっちのほうが普通っぽいか……。言われてみればそうですね。なんだろう。なんで私はそういうふうにしないのかな……。


 ……うーん、なんか、捉え方の違いかもしれません。

 旅行したりとか、高いものを買ったりとか、そういう時間にあんまり魅力を感じてないんでしょうね。

 散歩したり、布団の中でぼーっとしたり、そういったことのほうが、有意義だと感じてるんだと思います。


 なんていうか、時間を噛み締めてる感じがいいんですよね。

 今ここに生きているのだ、っていう実感があるというか。空白の時間をあえて設けることで、時間に対する感覚が鋭くなるというか……。

 あ、こういう説明はどうでしょう。暇な時間って、長く感じるじゃないですか。楽しい時間って短く感じるじゃないですか。だから退屈な時間を多くとったほうが、人生が長く感じられてお得みたいな……。そんな感じなんですけど。

 ……伝わりませんかね。すいません、わかりにくくて……。


 でも、なんか、そういうのってあると思うんですよ。

 今の時代、やろうと思えば、二十四時間ずっと楽しい時間で埋めることができるわけじゃないですか。ゲームしたり、映画見たりとかで……。

 じゃあ現代人が過去最高に幸せなのかというと、そうでもないじゃないですか。楽しい時間が多かったからって、有意義な人生になるとは限らないんじゃないかと、思ってます。

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