愛人は推薦許可制?となりました


 このごろ『親睦会』が恐ろしいのですね……

 

「ヒロ殿、クレアからメイドを増やすと聞いたけど?」

「王都と帝都の館に、メイドさんたちを交代で夜勤していただく話がありましたが、その話でしょうね」


「なるほどね……なら愛人ということにならざる得ないのは納得しているのよね……」

「云われればそうなりますが……」


「歯切れが悪いわね」

「その、妻と愛人、精一杯愛しておりますので、これ以上は申し訳なくて……」


「エバがね、ヒロ殿は精力絶倫、三人で相手をして、腰が抜けてもヒロ殿はピンピンしているとか言っていたわ」

「申し訳ないなんて思う事はないわよ、むしろ閨の相手が四人減ったのよね、聞いた話では残りの妻はメアリーさんとフリーダさんだけ、壊すつもりなの?」


「まあ、四人も出産まで我慢というのは無理ね、それなりに可愛がっていただくけど、激しい事は控えてね」

「でもそうなると精力絶倫のヒロ殿が、よそにフラフラなんてことになりかねないわね、私たちの娘に悲しい顔はさせられないわ」

「で、皆で王国出身の愛人メイドを三人、帝国出身の愛人メイドを三人、見繕ってあげます、よろしいですね」


 怖いですね……


 ドロア侯爵夫人のオリビア様も、デッセル伯爵夫人エローラ様も、押しが強いというか、なんとも貫禄十分、お二人のご主人って、ドロア侯爵とデッセル伯爵……

 あの強面のお二人なのですからね……国王陛下と皇帝陛下の情報では、正妻様に頭があがらないとかなんとか……


 でもね、愛人メイドさんも懐妊したのです♪

 ライアさん……19歳になられています。

 さらにはフランソワさん、23歳……

 

 さて、今度は『家長倶楽部』……近頃、出来たのですよ……

 メンバーは国王陛下、皇帝陛下、ドロア侯爵、デッセル伯爵……

 つまりはヒロさんの奥様方のお父様たち……


 岩盤浴でゴロゴロし、汗を『部屋』のシャワーで流し、次は『天空温泉』にどっぽん。

 一日休暇のおつもりでしたが、やはりね、半日だけの息抜きとなりました。


 我が家はシャワーの後に、軽い軽食を提供することになります。

 ただし、お酒を用意しております。

 2,000円までのボトル、主にウィスキーが多いですね。


 今日はアイリッシュのブッシュミルズ、某最大手スーパーで税抜き1,880円。

 軽食は●ケアのホットドッグとベジドックです。


 この『天空温泉』、露天部分のところに、私の収納で腰掛出来るように切り取ったのです。

 皆で腰かけて、色々と雑談……

 

 皇帝陛下が、

「そういえば、クリスティーネとヒルダがヒロ殿の愛人メイドを探していたぞ、カニンガムに命じたようだ」

「なんでも、元貴族の娘で、奴隷落ちした未亡人が条件だそうだ」

「カニンガムのところならいくらでもいるぞ、貴族の娘で未亡人でよければ、余が斡旋してもいいのだがな」


 国王陛下が、

「それにしても一気に六人の娘の父親か……あきれてものが言えぬの……ヒロ殿のモノは萎えぬようだな」

 

 そう、生まれる子供は全て女の子……


「その……メアリーさんとフリーダさん……それにミザリさんも……本人たちはまだ知らないようですが……昨日、治療魔法でみたら……」 


 皇帝陛下が呆れたように、

「……ミザリは13歳になったばかりではないか……」

「まさに種馬というところか……しかし……いや、目出度い……」


 ドロア侯爵が、

「種馬が暴走せぬように、何とかしなくてはな……しかしこれ以上の娘は困ろうよ、婿殿」


 デッセル伯爵も、

「やはり、ここは新しい愛人メイドには悪いが、『避妊魔法』をしっかりと申し付けておくべきかと」


 国王陛下が、

「そうよな、残りのシュネとレイア、そしてリンダも確実に懐妊だな、十二人も子をなせばそれ以上はな……」

「これは『親睦会』のご婦人方にしっかりと管理していただくとするか」


 ニヤニヤ顔の国王陛下です。


「ヴァルベック辺境伯よ、王命である、ヴァルベック辺境伯家の奥向きは奥方の母親が取り仕切る、文句は言わせぬ」


 皇帝陛下も、

「ナーエ伯爵家の奥向きも同様であるぞ、勅命であるぞ」


 ヒロさん、どう転んでも自分で愛人は選べないようですよ。


 事実、この後、子供が三人……

 十二名の娘のパパになったヴァルベック辺境伯でナーエ伯でもあるヒロ・ミウラさん。

 

 六名の妻と六名の愛人、そして十二名の娘、その上に六名の妻の母親……

 さらには数多くのお手付きメイドさんに囲まれ……


 

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