エピローグ ハッピーエンド?

懐妊騒動PERT1 


 あれ、メールが来ました。

 えっ、クレアさん、懐妊したの?

 目出度く着床!


 メールには女の子とあります、とにかく私、パパになったようです♪


「クレアさん、懐妊したの?」

「えっ!でも生理がありましたけど?」

「着床出血という物らしいですね、神様から『神託』がありましたから、間違いありません」


「クレアさんは母親に、私は父親になれそうですよ♪」

「私、宮殿へ報告に行ってきます♪」


 正式に宮殿へ伺うことにしたヒロさん、レンタル馬車に乗り、まずは国王陛下にご報告……

 内容が内容なので、直ぐに通されました。


「クレアが懐妊したのか♪」

「はい、『神託』もありましたし、私の治療魔法でも着床していると出ています」


 マリア第二王妃様が、

「本当なのね!それで男、女?」

「姫のようです♪」 


「私の孫娘♪ヒロ殿、直ぐにこちらで出産準備です、クレアを里帰り『させなさい』!」

「えっ、まだ早いのでは……」

「何を言っているの!婿殿の家にはメイドが少ないでしょう!満足に面倒見れるの!大体、女親が面倒を見る物よ!」


「なら、せめて、王宮のクレアさんの部屋に『ドア』なんかを……」

「そうね、クレアも出産まで寂しいでしょうね……控室付きの部屋を用意するわ!でもハレムの中ですから、ヒロ殿、その部屋から出てはいけませんよ!」


 大変な勢いです!


 報告が終わり、帰ろうとすると、国王陛下とマリア第二王妃が、我が家に来ると云って聞かないのですね。

「レンタル馬車であろうが、侍従に申し付けて帰らせておく、早く部屋を呼び出せ!誰か!」

 侍従さんを呼びだし、私と第二王妃とで、話をしているので、一時間ほど誰も入るな、とかおっしゃっておられました。


 部屋を呼び出し、経由してリンデンハイムの館へ……


 館の中ではエバさん、マーガレットさん、エルザさんが中心となりお祝いの準備の最中でした。

 

「クレアさん、国王陛下とマリア王妃様が来られましたよ」


「クレア、お目出度なのね♪ヒロ殿には了承していただいたわ、出産の為に『里帰り』してもらうわよ♪」

「えっ、そんなことになったら、ヒロ様に会えないわ!」

「大丈夫、貴女の部屋に『ドア』をつけてもらうわ♪」


「後で迎えの馬車を寄越すわ、身一つでいいわよ♪」


 マリア王妃様、ちょっと怖いです……

 

「私の初めての孫娘なのよ!」

 

 えっ、第二王子、グラハム侯爵のところにはお子様が……まだおられませんでした……

 まあ、お姉さんが20歳ですから……17歳だったはず……でも奥さんは二人、愛人さんはまだおられません……

 帝国の第二王子とはえらい違いですね……


 あちらはいささか女癖がお悪かったようで……まあ帝国の皇太子殿下はしっかりなされておられますので、次代は大丈夫でしょう。


 王国の王太子殿下はさらにご立派です。

 王国も帝国も、後継ぎがしっかりされており、両陛下もご安心でしょうね。


 でも、私も父親♪

 クレアさんの娘、きっときっと、美人になるはず!

 そうだ、虫がつかないようにしなくては!


 ヒロさん、まだ生まれていないのに、親馬鹿になりそうですね。


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