第12話 現実への帰還

…眩しい…。ここは…?


「小夜!!!!!!!!!」

「きゃあぁ!?」


余韻に浸る暇もなく、圭一に思い切り間近で叫ばれて一気に覚醒する小夜。

(そうだ、花ちゃんは…ッ!?)

「すぅ…すぅ…。」

(良かった…。)

花は小夜の隣ですやすやと寝息をたてていた。



「よがっだ…小夜…ずーーーーーーーーーーっと寝てたんだぞ、お前。このまま起きないかと思って…」

「あはは…私は大丈夫だから。」


泣きそうになる、というかもう半泣きの圭一をなだめつつ、

「詳しい話は後でするから…とりあえず…着替えとかするから、部屋出て?」

「お、おう。」


(さすがに神官服でお外歩いたら変人だよね…よしっと。)

久々の私服に着替えて、後ろでまだすやすやと寝こけている花の頬をつつく。

「むにゅう…おねえちゃん…」

「か、可愛い…じゃなくて。おねえちゃん?ほら、おーきーてー」

つんつん。

…起きそうにない。仕方がないので、とりあえず圭一に事情を説明した。圭一はゲーム通だから一発で話が通じて助かった…。


そして。

「うにゃあぁぁあああぁ~…う~ん…?おねえちゃん?」

ようやく起きた姫の横では、小夜まで疲れでベッドの傍で寝ていた。

「おねえちゃん~起きて~」

「うぅん…?はっ!?は、花ちゃん!起きたんだね!良かったぁ~。」


とん、とん。

「?」

花がベッドの中を指さす。

「おねえちゃん、そこじゃ寒いでしょ、一緒に寝よ?」

「う、うんっ…。」


(でも…何で急に呼び方がおねえちゃんになったんだろう…?)

などとさよは考えを巡らせていると、


さすさす…

「ひゃ!」

「あ…ごめんね、嫌だった?」

「だ、大丈夫だよー!」


まるで、赤子が母に温もりを求めるように、花は小夜の身体を撫で回した。

「んっ…!」

「おねえちゃんも…」

「…こう?」

「ひゃんっ…」


段々と行為がヒートアップしていき、ついにはお互いの衣服を脱がせ、裸同士になった二人。もう恥ずかしさなどない。


二人が一番感じる所を探り当て、まさぐり、交わり合った。



そうして、夜が明けた…。

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