第8話 市街地防衛戦

突如の魔物の襲撃に、慌て、逃げ惑う市民たち。

それを守りつつ、月詠達はギルドへ急いだ。


「おい、支部長!なんだこれは!どうなってやがる!」

「あ、あぁ…貴方は月詠さん…すみません、我々にも突然の事で…」

「ともかく、防衛に回る他ないだろう!全冒険者に号令を!」


「聞いてください皆さん!これは魔物からの奇襲です!防衛戦、くれぐれも命を落とさぬよう…!そして、どうか、民をお救い下さい…!」


「よし、均等に散らばるぞ!俺とリュウジはソロで行ける!祐は万が一の為に、そこのポンコツ達の世話を頼む!」

「おやおや、両手に花とはこのことかな♪」

「祐さん、呼びました?」

「花ちゃん…そういう事じゃないよ…」


次々と魔物を切り伏せていく月詠、リュウジ。

魔物との戦闘は問題なかったが、二次被害が市民を襲う…!


魔物の攻撃で崩れた家の屋根が、下に居る市民に…!

(クソッ、間に合わねぇ…!…あれは!?)

月詠が後ろを振り返ると、さよが聖なる防壁を詠唱していた。

「へッ、たまにはやるじゃねえか!」

「私だって、もう護られてるだけじゃありません!」



突然の奇襲ではあり、長期戦にもなったが、なんとか犠牲もなく戦いを終える事ができた。


「で、支部長さんよ、今回の一件はなんだったんだ?」

「わかりません…ただ、これだけは言えます。魔物の活動の活性化…。」

「…魔族の復活…か…」

「魔族ってなんですか?」

「まんまその通り、魔を統べる者の事さ。奴らが復活してきたとなると…この世界のどこに居ても危険だろうな。」

「そ、そんな…どうするんです?」

「なぁに、そんなん決まってるだろ。こっちから出向いてぶちのめす!!」

「…え?」


いまいち月詠の言ってることが理解できてないさよだった。

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