戦うという事

第6話 初めてのお使い

「さよ、花」

「はーい?」

「なんですか~?」

「ちょっとポーションの残数が心許ないんだ。買ってもいいんだが、作った方が性能がいいのは…わかってるな?花。」

「!私、がんばりますっ!!」

「と言う訳で、二人には薬草採取に向かってくれ。何、街周辺の森エリアなら安全だろう」



…。

「ふーん、ふーん♪」

「ご機嫌だね、花ちゃん」

「はいっ!仕事を任されたからには、頑張っちゃいます~!」

「あはは、仕事熱心だね」

「それに…」

「??」

「さ、さよさんと二人でお出かけというのも、楽しいですし…」

「は、花ちゃん…可愛いっ!」

なでなでなでなで。

「うにゃー♪」


薬草がそろそろ採取できそうなくらいの場所まで森に進入する二人。

「ん~、今日はあんまりないですねぇ」

「そうなの?よくわからないけど…代わりにこのキノコとか」

「わぁぁぁぁぁ!!それ毒キノコです!触っちゃだめです~!!」

「そうなの!?」

「もしかしたら、先に他の人達が採り尽くしちゃったのかもしれません…仕方ありません、今日のところは戻りましょう…」

「残念だったね~」


戻り道半ば…

「ガサガサガサッ」

「?何の音かな」

「…敵です!」

「えっ!きゃああああ!?」


触手のような植物に思い切り手足を絡ませられ、身動きの取れないさよ。

「さよさんっ!!」

「んんっ……気持ち悪い……」


触手の粘液を一身に浴びて、力の出なくなってしまうさよ。

花も弓を構えるも…

(うぅ…どうしよう…さよさんに当たっちゃったら…こ、これじゃ撃てないよぉ)

どうしようどうしようと必死に考える花。…油断していた。


「ガサガサッ!!」

「ひゃああああ!!」

「花…ちゃん…!」


花まで触手に襲われていた。


幸か不幸か、この植物には殺傷力も毒性もない。だから油断しなければ普通はここまで苦戦しないのだが…。

この植物はある特性を持っていた。主に女性に向けて。


「分泌された体液を好む…」


「ひゃっ!?そんなところ…触らないで…ダメ…!」

「さよさん…ンンッ!はあ、はあ…」


植物は器用にさよと花の感じる所を責め上げていく。そして、汗などを食事とするのだ。

更にもう一つ。触手から出る粘液には、性感度を上げる効果があった。


「うあっ、あっ…ひうっ…!」

「も、ダメ…!きゃうぅ!!」



…気づいた時には、植物は満足したのか、そこにはいなかった。

さよは、残った魔力で、二人に回復呪文をかけた。気が付く花。

「ふぁ…さよさん…大丈夫です…か…?」

「なんとかね…花ちゃんも、平気?」

「はい…ごめんなさい…助けられなくて…」

「しょうがないよ。…家へ戻ろう?」

「そうですね…。うぅ、まだべしゃべしゃする~」



「おう、おかえ…お前ら…大丈夫じゃ…なさそうだな…」

「うぅ、すみませんです~~…」

「面目ないです…」

「そのままだと風邪ひくぞ。二人で風呂入っちまえ。報告と説教は後だ。」



ばしゃあ!

「ふわあぁ~…良い気持ちです~」

「まさに生き返る感じだねっ」

…ん?あれ?私たち、身体流したっけ?と、気づいた時にはもう遅かった。

「さよさん~…」

顔を赤くした花が、さよに抱き着いていた。…粘液の効果がまだ…ッ!

「は、花ちゃん…少し落ち着いて…」

と言いつつ、さよのアソコも若干疼いており…

「花ちゃん…」


二人はお風呂でいちゃいちゃした後、のぼせて更に怒られたという。

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