第5話 私たちの家

「おやおや、賑やかだね」

「お前は…祐。」


「遠征から戻ったよ。…ん?見慣れない子が居るね」

「は、はいっ!さよと申しますっ!一応、神官です…さっきなったばっかりですケド…」

「そうかいそうかい!仲間が増えるのは良いことだね、ハッハッハ☆」

(うっ…!?後ろにバラとか見えて…ないよね、幻覚だよね)

「案外間違ってない」

「ふえっ!?月詠さん、心の声読まないで!」


「でっと…本題に入ろうか。これ、何だと思う?」

「ん?これ…お前、手に入れたのか。ギルド許可証」

「激戦に次ぐ激戦だったよ…」

「それはどうでもいいな。あぁ、さよはわかんねぇか。この世界ではな、ギルドっつーもんがあって…。…。」

「月詠さん?」

「説明は苦手だ。」

「えぇー。」


「…そうだな、まずは…第一に、拙者達専用のギルドホームが支給される。」

「すごいじゃないですか!」

「たまり場、なんて不良が使いそうな場所とはおさらばってことだね☆」

「とか何とか言ってお前も便利そうに使ってたじゃねえか。」

「私も名残惜しいですけど…ギルドホーム、気になります!!」

「早速行きたいです!」


「…そして第二に…む。」

いつの間にかたまり場にはリュウジだけが残されていた。

「…。」

その背中はなんだか寂しそうであった。



「申請してきたよっ☆」

「すごい…これがギルドホームなんですね!大きいー!」

「まぁ5人ギルドなんてそうそうないからな。普通の人数は二桁が基本だ。」

「わぁ~!キッチンも生産所も充実してます!これは…良い物が作れそう…♪」

「……。」

「なんで不機嫌なのリュウジは。」

「…なんでもない。」

「そ。ま、なんだ、今日からここが俺たちの家だ!今日は飲もうぜ!!」


「おーーー!!」

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