素敵な物語をありがとうございました。
遠い遠い昔の、まだ世俗に染まる前の自分と束の間、逢えたような気持ちになりました。
いろいろ考えすぎて、むしろ感想が書けなくなってます(笑)
ロビンの無知故の汚れの無い傲慢に、愛と埋めようの無い隔たりを見たサム。結局は自分の心の問題なのだと知っているのてすね。
ロビンやサム、スワロウのように、私も芯のある人間として生きてみたかったとふと考え、もう少し恵まれた環境に生まれてたらね、とオチをつけました。
宗教は好きではないのですが、規律を他者に向けるのではなく自己を律する事にのみ生かした場合、魂は磨かれて、この人達のような善い人間になれるのかも、とも思いました。
未来ある子供達の心に、少しでも善い種が撒かれますように。
他力本願の逃げですが、宜しくお願いいたします。
作者からの返信
こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。
「結局は自分の心の問題」と言っていただいたとおり、ロビンもサミュエルも極めて善人なのです。
だからこそ、サミュエルはロビンから静かに離れることしかできなかったわけですが。
芯が強すぎると、他者への共感に基づく柔軟さを失いますから、自分って芯が弱いなぁと自覚しているくらいが丁度良いのかもしれません。
宗教は純粋だからこそ、キルケゴールに言わせるところの、「感動」を表してみたくなるのでしょうね。
祈ることは、もっとも無責任な感動の表し方ですが、祈られることは、もっとも大きな励ましにもなるはずです。
ゆかりさんの優しさ、祈りが、ゆかりさんの周りに幸いをもたらしますように。
と、お祈りさせていただきます。
貴族の退廃と劣等の退廃、どちらもよくわかります。皆がそれぞれ抱えるものがあって、それでも友情や親愛をいつか築くことができる。素晴らしいラストです。
作者からの返信
ありがとうございます。
オリエンタルとして愛されるか。決別するか。この二択しかなかったサミュエルが、退廃を抱きながらも隣人として愛そうと心を決められたことは、あるいは、彼の未だ残る若さゆえかもしれません。
また傷付くこともあるでしょうが、お互い諦めずにいてほしいなと思いながら、物語を結びました。