六、スワロウへの手紙への応援コメント
素敵な物語をありがとうございました。
遠い遠い昔の、まだ世俗に染まる前の自分と束の間、逢えたような気持ちになりました。
いろいろ考えすぎて、むしろ感想が書けなくなってます(笑)
ロビンの無知故の汚れの無い傲慢に、愛と埋めようの無い隔たりを見たサム。結局は自分の心の問題なのだと知っているのてすね。
ロビンやサム、スワロウのように、私も芯のある人間として生きてみたかったとふと考え、もう少し恵まれた環境に生まれてたらね、とオチをつけました。
宗教は好きではないのですが、規律を他者に向けるのではなく自己を律する事にのみ生かした場合、魂は磨かれて、この人達のような善い人間になれるのかも、とも思いました。
未来ある子供達の心に、少しでも善い種が撒かれますように。
他力本願の逃げですが、宜しくお願いいたします。
作者からの返信
こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。
「結局は自分の心の問題」と言っていただいたとおり、ロビンもサミュエルも極めて善人なのです。
だからこそ、サミュエルはロビンから静かに離れることしかできなかったわけですが。
芯が強すぎると、他者への共感に基づく柔軟さを失いますから、自分って芯が弱いなぁと自覚しているくらいが丁度良いのかもしれません。
宗教は純粋だからこそ、キルケゴールに言わせるところの、「感動」を表してみたくなるのでしょうね。
祈ることは、もっとも無責任な感動の表し方ですが、祈られることは、もっとも大きな励ましにもなるはずです。
ゆかりさんの優しさ、祈りが、ゆかりさんの周りに幸いをもたらしますように。
と、お祈りさせていただきます。
二、スワロウへの手紙への応援コメント
梶野さんの企画後記から、読ませていただきました。
全編読んで、当たり前のようにサミュエルという人物の印象には変化があり、美しいサミュエルという言葉がチクリと刺さりました。
スワロウに出会えなかったら、そのままのロビンとサミュエルだったのか、そう考え、聡明なサミュエルならいつか同じようになったのかなとも。
時代と人種、環境で決定的に違う価値観。傍から見れば好ましくないものでも、それでも許しを請えるロビンの甘さが自分は好きでした。
たどたどしい感想で申し訳ないですが、自分ではなかなか辿り着かないジャンルなので、良い出会い且つ、楽しませていただいたことが伝われば幸いです(^^)
ありがとうございました。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます
なかなか人目に触れない作品ですので、梶野さんのご感想と併せて、この機会を大変ありがたく思います
ロビンの甘さは、大抵の人間が育成過程で失ってしまった、他者に対する全幅の信頼に基づいていると考えています
愛されて育てられ、理不尽に傷付けられることなく人と交わってきたロビンですから、拒絶されたときの対処法を、自身の誠意を表す以外に持ち合わせていないのでしょうね
一言で言えば「愛が重い」となりますが、その純真さをサミュエルは愛したとは作中の通りです
つくもさんにも好きと言っていただけて嬉しいです
企画と本編、双方にお付き合いいただき、ありがとうございました
二、スワロウへの手紙への応援コメント
寮制の学校という閉じられた世界で限られた相手との関係性が煮詰まっていく緊迫感、そしてその心情変化を隙間ない文章で構築していく、これぞ"小鹿さんが作った物語"を堪能させていただきました。久しぶりに!お元気でしたか?( ゚ω゚)ノシ
"ロビン"の浅薄にも見える貴族主義な慈善の気持ちは、その英国貴族だからこその揺るがしようのない根拠に拠っている。反発と憧憬の間を速度速めな設定のメトロノームのように振り動くサミュエルの気持ちが、オリエンタル・スワロウの出現で一つの区切りを迎える。その転換の鮮やかさが強く印象に残りました。そして、ああそうか、そういうことなのかと、サミュエルの感覚にシンクロも。
戸惑いも憧憬も寮に置き去って新たな生活を始めるサミュエルが、これまでとは少し違った幸福を見つけられることを、また先輩たちのあれこれを全部預けられた上でのスズチカ君のこれからの奮闘が物語の先に見える思いがします。
とても楽しませていただきました!そして社会科の先生へのご就職、おめでとうございます (*´ω`*) お忙しい職業とは思いますが、小鹿さんの作品を今後もお待ちしております! 無理のない範囲で、ぜひ( ゚ω゚)圧
作者からの返信
お返事遅くなってしまいましたが、改めましてご感想ありがとうございます
古風かつ少々ポッシュなキャラクター性と文体、それから不安定な情緒は、良くも悪くも私の作品らしさの本質かもしれません
葛西さんがお気付きになられたとおり、この物語は前半部分のみを切り取って、短編作品に仕上げています
鈴劤(すずちか)くんを通して辛うじて繋がっていたふたりですが、世界大戦を経て、社会制度や価値観が大きく様変わりした20年代の半ば、再会することになります
ここまで通して手紙形式で書きたかったのですが、さて、完成はいつになることやら
私も新しい生活の中で、新たな感性が芽生え、作品のインスピレーションを得ております
いずれ、形にしたい……
けれども、葛西センセほどのバイタリティは持ち合わせていない……
との葛藤の日々です
新米先生頑張ります
六、スワロウへの手紙への応援コメント
貴族の退廃と劣等の退廃、どちらもよくわかります。皆がそれぞれ抱えるものがあって、それでも友情や親愛をいつか築くことができる。素晴らしいラストです。
作者からの返信
ありがとうございます。
オリエンタルとして愛されるか。決別するか。この二択しかなかったサミュエルが、退廃を抱きながらも隣人として愛そうと心を決められたことは、あるいは、彼の未だ残る若さゆえかもしれません。
また傷付くこともあるでしょうが、お互い諦めずにいてほしいなと思いながら、物語を結びました。