第2話 仕事も趣味も楽しむ如し!!

 アタチの会社の屋上は会長のゴルフ練習用のネットが張ってある。そのネットの上に更に目の細かいネットを会長に張ってもらい。喫煙所から灰皿を3枚拝借して5m10m15mの位置にセットしてもらった。


「ヒカルちゃんこれは何をする用なのだね?」

会長は手伝いながら無心になっているヒカルに聞いた。

「シューティングレンジです」

「こんな小さな的を狙うのかい?」

「いやいや!会長!これは大きいですよ!」

「ひぇ~!まさかヒカルちゃんはプロゴルファーかい?」

「え?ゴルフなんてしないですよ!」

「ん?」

「ん?」

「僕に新しいゴルフの練習方法を教えてくれるんじゃ無いのかい?」

「違いますよ!ここで銃の調整をするんですよ!」

「銃?鉄砲撃つのかい?」

「ですです!」

「ダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ絶体ダメダメ!!捕まっちゃうよ!!」

「エアーガンですよ!」

「エアーガン?」

アタチはガンバックからUrgiを取り出して会長に見せた。

「玩具かい?」

「そうですよ!」

「懐かしいなぁ!まだBB弾なんてあるのかい?」

「アタチ、サバゲーしてるんですよ!」

「おお!僕も昔はやってたよ」

「会長も!?」

「近所の山で仲間達とね!ボンベぶら下げて!懐かしいなぁ!デジコンとかね!」

「昔からサバゲーってあったんですね!今度行きましょうよ!」

「いやいや!ムリムリ!動けないよ!」

「残念だなぁ~」

そう言いながら銃を構えた。

「あ!ダメダメ!そんな構え方じゃダメ!ストックを肩に当ててハンドガードを引く感じで握って前に身体を持っていってサイディングがズレないように撃たないとだよ!」

「うわ!流石やっていただけありますね!」

「玩具だけど格好よく撃たないとだよ!」

そう言いながら会長はUrgiを構えて見せた。

「会長!?格好いいですね!スーツおじさんがナガモノ構えるの格好いい!」

会長は胸ポケットからサングラスを取り出して安全装置を解除してセッティングした灰皿をエイムー発射。


 キンッ!キンッ!キンッ!


 かなり速いエイムであった。


「会長ヤバッ!!」

「撃てちゃったよ!!」

「撃てますよ」

「これは電動ガン?」

「はい」

「楽しいね~!よし!!ここ練習に使って良いよ!」

「ありがとうございます!!」

しばらく二人で的当て遊びをしているとー。


「コラッ!!二人で何してんの!!」

振り返ると会長の孫娘でアタチの後輩のサツキが立っていた。

「あ!サツキ!」

「先輩とお爺ちゃんが屋上でなんかしてるって課長が言ってたから見に来たらなんで鉄砲撃って遊んでるのよ!」

「さっちゃんも撃つ?」

「撃たないですよ!!仕事してください!!」

「まぁまぁ!怒らないで!」

「お爺ちゃんも遊んでないで仕事しなさい!」

「はーい」

「はーい」

射撃遊びはお開きになってオフィスへ戻った。


 アタチは自分のロッカーにガンラックを作る事にした。


つづく

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