異世界と現実世界の同期〜異世界召喚されたら現実世界のゲームのステータスと異世界のステータスが同期したんだが〜

第31話

「この魔法でも無傷...。こうなったらあの魔法しかない!」

「おい!ちょっと待って」

「うわぁびっくりしたぁ」

「いやそんな驚くなよ」

「ちょっと魔法撃つのに集中してたから」

「一応聞くけどどんな魔法を?」

「最上級光魔法終焉の光（ディマイズ・ライト）ですけど?」

「明らかにヤバそう名前してるじゃねーか!森が無くなるぞ」

「そうですよ!森が消えちゃいます!!」

さっき使ってたあのビームもやばいけどあれよりえぐい魔法ってのは気になるな...まあここで使ったらダメだから今度見させてもらおう。

って今はそんなことよりあの巨大蜘蛛をどうにかしないと。

「魔法が効かないのか?」

「多分蜘蛛の巣にあった呪いと同じだと思う。あれは耐性だったから火力で押し切れば何とかなると思ったの」

「浄化（パージ）はすればいいんじゃないか?」

「それもダメだった。確かに浄化（パージ）できるけどすぐに呪いをかけ直すんだよね。しかもかけ直している間は結界魔法を発動する厄介極まりない」

そしたら火力で押し切ろうと考えるのも仕方ないな。

「炎魔法ならワンチャンあるかもしれない。って攻撃が来る!!」

巨大蜘蛛が脚の一つを振り下ろしてきた。

咄嗟に結界魔法を発動して防御する。

「香織さん!炎魔法!!」

「あ、はい!く、紅焔柱（クリムゾンピラー）!」

すると巨大蜘蛛の真下に魔法陣が出来てそこから上に向かって炎が放出される。

「キシャアアアアアア!!!!」

紅焔柱（クリムゾンピラー）を食らった蜘蛛は鳴き声を上げて俺たちから距離を取った。

「やっぱり炎魔法が苦手なのか。まあそれでもあまり食らってる様子じゃないけどな」

「確かに光魔法よりは効いてるようだけれどこれじゃ私達が先に限界が来る」

確かにこのままだとこっちの魔力が無くなってあの巨大蜘蛛に対抗できる手段が無くなる。浄化（パージ）した瞬間に攻撃したとしても結界魔法があるしな。攻撃魔法と浄化（パージ）を同時当てれば...

「あ、そうだ!浄化（パージ）と光魔法を同時に撃って混合魔法にできないのか?」

「魔法スキルの2属性同時発動なんて出来るわけないでしょ!魔法スキル以外のスキルなら同時発動できるけど」

「え!?そうなのか?」

「そうなの!魔法スキルは複数属性持っていても基本的には発動できるのはひとつの属性だけ...って、空上あなたもしかして」

「いや〜俺ができたから出来ると思ったんだけど...」

「・・・・。」

これって俗に言う、また俺何かやっちゃいました?ってやつだな!まあそんなことよりあの巨大蜘蛛をどうにかする方法を考えないと。

「じゃあ俺が聖属性魔法を覚えればいいのか?」

「はあ!?今ここで?無理でしょ!」

まあそいう反応になるよな。この世界は後天的にスキルをゲットするのは難しい。何年も鍛錬したり、稀に魔物がスキルをドロップアイテムの代わりに落として貰うしかない。

「とりあえず俺になんでもいいから聖属性魔法撃ってみてくれ」

「とりあえず俺に浄化（パージ）でもなんでもいいから聖属性魔法を撃ってみてくれ」

「私は無理って言ったからね!浄化（パージ）!」

『同期（シンクロ）発動。魔法掌握（ハッキング）をオート発動。魔法掌握（ハッキング）を使用し受けた魔法の解析開始………。解析完了。新たに聖属性魔法を獲得しました。獲得した聖属性魔法を受けた聖属性魔法のレベルに同期します。聖属性魔法がLv8になりました。』

やっぱり獲得することができたな。予想通りになっている時点でチート過ぎるんだがスキルのレベルも上げてくれるとは思わなかった…。

「聖属性魔法覚えたぜ!」

「本当に覚えるとは凄いね…」

「そうなんです翔くんは凄いんです」

「なんであなたが得意げなの?そしてどうして名前呼びに?」

「そ、それは知りませんって蜘蛛が!」

「え?うわ近!」

いつの間にか俺たちの目の前まで来てちょうど巨大蜘蛛が前足の2本を振り上げ、攻撃しようとしてきたところだったのでそれを結界魔法で防御する。

「危なかった…。デカいくせにまあまあ動けるんだな」

「しっかりしてくださいよ。結界魔法を覚えているのはあなただけなんですから」

「確かに俺だけ...。って蜘蛛が口をなんか動かしてるんだが!?」

すると巨大蜘蛛は口から液体を結界に向かって吐き出してきた。

「なんか結界が溶け始めてるけど?」

「溶け始めてるよ?っじゃありません!早く逃げてください!」

そう言われ結界魔法を解除して3人で巨大蜘蛛から距離を取る。

「結界を溶かす毒とかエグすぎるんだが!?」

「しかもまだ毒と脚でしか攻撃してきてない。蜘蛛だから糸で攻撃もしてくるはずだから」

「確かにそうですね。あれ?これって結構まずいんじゃ...」

「いや､あの蜘蛛が新しい攻撃するをして来る前に倒す!」

聖属性魔法と炎魔法で次なる伝説へ続く剣（カリバーン）に二重付与魔法（デュアルエンチャント）をする。すると刀身が黄金の炎で包まれた。

「私と香織で蜘蛛に近づけるように魔法で援護するわ」

「わ、私もですか⁉︎」

「当たり前でしょ!」

「じゃあさっさと終わらせて帰るぞ」

そう言って魔力変換（コンバージョン）を発動し蜘蛛のに向かって駆け出す。

「キシャァァァァァァ‼︎‼︎」

巨大蜘蛛が雄叫びを上げると周りに無数の魔法陣出現してそこから眷属の蜘蛛が出てきた。

「まじかよ。結構無制限に眷属を召喚できる感じかなのか?」

すると後ろから光魔法が飛んできた。

「うわ!あぶねーじゃねかよ!」

「小さい蜘蛛は処理してあげるから私たちの魔法は避けてよね」

「だそうです!私はあまり魔法は上手くないので翔くんは頑張ってください!」

「はい⁉︎」

なんか敵が二人増えたような気がするんだが…。とりあえず魔法に当たらないように並列思考と探知を発動する。

「うっ…流石に魔力消費が激しい｡これは本当に早めに倒さないとな」

何度か巨大蜘蛛に接近を試みるも眷属の蜘蛛と巨大蜘蛛の攻撃で近づくことは出来なかった。

「味方の魔法を避けて眷属の蜘蛛から逃げながら巨大蜘蛛に近づくのって大変だな!おい!」

そんなことを愚痴ってると後ろの味方(?)二人のおかげで眷属の蜘蛛が減ってきてた。

「これなら接近できる!」

まだ飛びかかって来る蜘蛛を処理しながら巨大蜘蛛に肉薄して剣を振りかざそうとした瞬間、

「⁉︎」

糸を口から吐いてきたのだが咄嗟に跳躍して避ける。そして巨大蜘蛛の頭上を取ったのでそのまま巨大蜘蛛目掛けて落下する。するとそれに気づいた巨大蜘蛛がこちらを向いて毒を飛ばしてくる。

「クソっ気付くのが早いな!結界魔法!」

結界魔法を発動し毒から身を守る。

まあさっき溶かされてたけど数発ぐらいなら耐えられるだろ。

「これで終わりだ蜘蛛野郎‼︎」

巨大蜘蛛の首を目掛けて剣を振り下ろす。

そして巨大蜘蛛の頭が地面に落ちた。

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まじで久しぶりです准音希咲です。

投稿に１ヶ月以上も開いてしまってごめんなさい。

一応別作品も書こうと準備しています!

そっちも楽しみにして貰えればと!(時間はかかりそうですが...)

次の話は1ヶ月も開かないように頑張りたいと思います。