第22話
「....。」
「....。」
「やっべぇ見てる場合じゃない!早く消火しないと!」
「た、確かにそうですね!」
水魔法で消火できそうな魔法なかったけ?
とりあえず
「
するとだんだん空に雲が集まってきて雨が降り始めた。結界魔法も発動しといてよかった。じゃないと雨に濡れてたしな。
「なあ片山さん」
「なんですか?」
「森林火災を止めることはできたんだけどこの雨はどうやって止めるんだ?」
「止め方も知らずに発動したんですか!?」
「さっきの炎魔法の爆発で雲を吹き飛ばせば止まるかな」
「それ本当にやるつもりじゃないですよね!?」
「さてと結界に出口作るかー」
出口を結界魔法で作り縮地を使って結界の外に出る。そしてすぐに出口を閉じる。
「ちょ、空上さん!」
「大丈夫だからそこで見てろって。エクスプロージョン!」
空に向けてエクスプロージョンを放つ。そして雲の近くで大爆発した。
「よっしゃ雨止んだぜ!」
そう言いながら結界魔法を解除した。
雨を降らしてた雲はエクスプロージョンの爆風で飛んでいき雨が止んでいた。
「本当は爆発だけじゃ雲を吹き飛ばせないんですけどね...」
「そうなのか?まあとりあえず止んだからいいじゃない?」
「そもそも魔法が何かわからないから考えるだけ無駄ですね...」
「とりあえず訓練を再開しようか」
「そうですね」
○○○○○○○○○○
エクスプロージョン暴発事件から数時間が経った。驚いたのは上級炎魔法以上しか出せないと思っていた短剣が炎魔法全部使えたことだ。
ちなみにエクスプロージョンの爆発地点はちゃんと地面えぐれてました。なんなら雨降らせたせいでちょっとした湖ができてました。
「結構戦闘の才能あるじゃないか?」
「空上さんの教え方が上手いからですよ」
「いやいや、レベルが1でさらにスキルが無いのにスキルやレベルがあるゴブリン相手にちゃんと戦えているのは相当すごいと思うぞ」
「この短剣がすごいからじゃないですか?なんにせよ空上さんのおかげです!」
「でもこのスキルやレベル、
「そうかもしれません。でも今その力を使って街を守ったり私を救ってくれたのは空上さん。あなたです。だから感謝されるのは空上さんで間違いないですよ」
「確かにそうだな」
ちょっとネガティブに考えすぎか。そもそも神が居るなんて分からないし...まあここは異世界だし居てもおかしくないか。
「ていうか前は怖がっていたのにゴブリンを倒せるようになるなんてな」
「この世界では少しでも強くならないとだめな事がわかりましたから。いつでも空上さんに守られてるわけでもないですし」
まあこの世界は元の世界と命の重さが違い軽いから自分の身を守れるように強くならないといけない。片山さんはその事には気づいてはいたんだろう。でも実感はしてなかった。バーク・オスプレの件で否が応でも実感させられたんだろうな。
「そろそろ昼が近くなってきたし帰るか?」
「そうですね。結構運動したのでお腹がすきました」
「ティアさんもそろそろ調べついてるだろ」
「どこに行くのか少し楽しみです!」
「それは俺もだ。この先も色んなところに行くと思うから本当に楽しみなんだよな」
「元の世界に帰る方法も忘れないでくださいね」
「それはわかってるよ。出来ればこの世界と元の世界を行き来出来ればいいんだけどな」
「確かにそうですね」
○○○○○○○○○○
「え?香織ちゃんゴブリン倒せたの!」
「はい!頑張りました!」
「すごいわね!空上くんに追いつくのも時間の問題ね」
「追いつかれたら俺の出番が少なくなるからやだな」
「そんな事言わないの」
「そんなことより次の目的地は?」
「次の目的地ね。結構調べてあげたんだから感謝しなさいよ」
「めちゃくちゃ感謝するぜ!」
「ありがとうございますティアさん!」
「一人適当な感謝だった気がするけど...」
「気にしないでください。後で言っておきますから」
「香織ちゃんよろしくね」
え?俺死刑宣告されてね?まあ宿に戻った後の楽しみが増えたと思えばいっか!
「まずここトレドっていう所なんだけどミラレス王国の王都と隣国のウィズダム王国の間にある街だからその2国を行き来する商人とか冒険者が経由するから情報がたくさん入ってくると思う」
たしかに人が集まる分色々な情報も集まって来そうだけどな。
「確かにそうですね。結構有益な情報が得られそうですね」
「次にちょっと遠くになるけどウィズダム王国の王都ね」
「王都?大丈夫なのか?」
「大丈夫だと思うわ。この国の王都よりもね。ウィズダム王国の王都にはこの大陸屈指の魔法大学があってそこの図書館は一般解放されてるのよ」
「ということはそこで本を読んで情報収集ができるということか」
図書館は思いつかなかったぜ。というかこの世界にも図書館はあるのか。
「この世界の本も読んでみたいです」
「片山さん興味あるのか?」
「はい!元の世界でも沢山読んでましたから」
「そう言うと思ってトレド経由でウィズダム王国の王都に向かえばいいと思うのだけれど」
「それいいな」
「私もいいと思います」
「よし!最初の目的地はウィズダムの王都って事で」
これで目的地は決まった事だし後は出発までに備えるだけか...あれなんか忘れてるような...
「そういえば空上さん歩きで行くんですか?」
そうだった!歩きで行ったら時間かかるじゃん!
一応ティアさんにどれくらいかかるか聞いとくか。
「うーん...ティアさん歩きでどれくらいかかる?」
「国を越えるんだからものすごくかかるわよ」
ですよねー。やっぱり時間かかるか。流石に歩きじゃきついよね。
「まじか...なんかないのか?早く移動出来るやつ」
「馬車ならあるわよ」
「でもティアさん馬を操作出来ないとダメですよね?私達できませんよ?」
「そうだな。俺ら馬車なんて乗ったことないし」
「私できるわよ」
「え?ほんとに?」
「ティアさんほんとにですか?」
「こんなところで嘘つかないわよ」
まじかティアさんなんでも出来るんじゃねーのか?
「じゃあ馬車で行けるな!」
「そうですね!」
「あ、でも馬車は自分達で買ってね。お金は大丈夫だと思うわ。だって君たち貴族以上に稼いでるから今日だって意味がわからない量のゴブリンの魔石持ってきてたし...」
「ははは...」
俺たちって貴族以上稼いでいるのか?まあいいや
明日馬車を買いに行かないとな。
「馬車を買う時は私もついて行くわ。変なの買われても困るしね」
確かに素人が買いに行ったところで何にすればいいか分からないし。
「馬車が欲しいのか?」
「ナバールさん!?びっくりした〜驚かさないでくださいよ」
「すまないなクウジョウくん。それで馬車欲しいのか?」
「そうだけど...」
「それぐらいだったら用意してやる」
「まじで?」
それは普通にありがたい話だな。馬車って高そうだし...
「ああ、明日ティアと馬車を調達してくる」
「ありがとうございますナバールさん!」
「礼には及ばんよ。じゃあまだ仕事があるのでな」
まさかギルマスに馬車を買ってもらえるなんてな!ギルマス結構優しいな。
「これで移動方法も解決しましたね」
「そうだな。ティアさん馬車よろしくお願いします」
「しっかり飛ばしていくから!」
「いや安全運転でお願いします...」
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