異世界と現実世界の同期〜異世界召喚されたら現実世界のゲームのステータスと異世界のステータスが同期したんだが〜

第18話

魔力変換（コンバージョン）、体外にある魔力を自分の魔力に変換するスキル。魔力消費は発動時のみで発動中の魔力消費は変換した魔力を使うので実質ゼロ。単純に魔力量を増やすので

魔力消費の多い魔法やスキルを撃てるようになるほか、体外の空気中に含まれる魔力はほぼ無限なので魔力量は実質無限になるが、

このスキルの本質は別にある。

ティアさん曰く、

「元の世界がどうだったか知らないけど、この世界は体力（スタミナ）と魔力がほぼ同じものなの。だからなのかどっちも何故かステータスに表示されないのよ。まあそれは置いといて、身体強化は自分の魔力を消費して強化するから効率は最悪。

じゃあどうやって効率よく身体強化するかだけど...それは魔力量を増やす事。これが一番効率がいいらしいわ。魔力量が多いと身体を動かす為の動力が大きくなるみたいな感じらしいわ。」

「なるほど魔力量が増えると身体を動かすエンジンが強力になるのか。理屈はわからんかんけど」

「え、えんじん?」

「え?あ、まあ気にしないでください」

「わ、わかったわ。まあそれより昔、魔力量を増やすスキルを持ってる人が居たらしくてその人はレベル上限が低かったのにも関わらず強かったらしいのよ。今はそんなスキル持ってる人はいないけどね。」

「確かにレベルが絶対のこの世界でそれはイレギュラーだな。ティアさんそのスキルの

名前ってなにか分かりますか?」

「ごめんなさい分からないわ。あくまで昔話として聞いているだけだから」

○○○○○○○○○○

「ハハッ!!このスキルのおかげで貴様をぶちのめすことができるぞ!」

「べ、別にそんなスキル使わなくても勝てるし...」

「動揺しているようだが?」

実際かなりやばい。無事には帰れないかもしれないな。

「まあそれでも俺が勝つさ。二重付与魔法（デュアルエンチャント）炎（フレイム）風（ウィンド）!!」

「物質に魔法を付与するだけでも大変なのに

それを二重にかけるだと!?」

二重付与魔法（デュアルエンチャント）された

次なる伝説へ続く剣（カリバーン）をその場で掲げて振り下ろす。

「火炎旋風（フレイムワールウィンド）!!」

炎を纏った竜巻がバーク・オスプレに直撃する。

「やったか?いやこれフラグじゃん...」

「すごい威力だったがこの私には届かないようだな」

「どうせ結界魔法で凌いだんだろ?」

「正解だ」

そう言ってバーク・オスプレの姿が消える。

「消えた...!?」

「貴様の後ろに移動しただけだ」

「っ!?」

咄嗟に振り向き剣でガードする。

「よく反応できたな!」

「言っただろ俺は勝つって」

「そんな戯言いつまで言ってられるかな?」

物凄い速度でバーク・オスプレの回し蹴りが叩き込まれる。ギリギリで結界魔法発動する。が、

ピシッ...

「な!?結界魔法が!」

そのまま横に吹き飛ばされ建物を2軒貫通したところで止まった。

「念の為全方位に結界張っといてよかった...」

まさか一撃で結界魔法にヒビが入るとは...

もっと力込めて蹴られてたら割られてもろに食らってたな。

「貴様も結界魔法を持っているのか...少し厄介だな」

バーク・オスプレイが細剣を振るう。

すると物凄い速度で黒い斬撃が飛んでくる。

避けきれずそれを剣で受ける。

「ぐっうう!?」

なんだこの斬撃。威力が強すぎる。

斬撃の威力に負けて吹き飛ばされ空中に投げ出される

「よく剣で受けたな。ではこの数ならばどうだ?」

吹き飛ばされているところを追撃するように

さっきとは比べ物にならない数の黒い斬撃が飛んでくる。

「この数捌き切れるか?いや...やってやる!結界魔法!!」

空中に平らな結界魔法を生成する。そしてその結界を足場にしてそこに着地する。別の所にまた同じような結界を張りそこに飛び移り斬撃を避ける。

「結界魔法を使った空中移動だと!?」

そして結界魔法で作った足場を蹴り上げてバーク・オスプレに接近するが、黒い斬撃をまた放ってくる。並列思考を使って黒い斬撃全て認識する。そして黒い斬撃を避けながら肉薄し、剣を振るうが、バーク・オスプレは剣でガードする。

「悔しいが貴様の魔法の応用力は褒めてやろうではないか」

「それはどうも。天雷!!」

くっそ天雷も避けられたか。そろそろケリをつけないと俺の魔力が無くなる。

「そろそろケリをつけようではないか。

影拘束（シャドウバインド）」

「か、体が動かない...!?」

「相手の影を操りその場に拘束させる闇魔法だ。」

バーク・オスプレはゆっくり近づき次なる伝説へ続く剣（カリバーン）を取り上げて投げ捨てる。

「さあトドメだ。さようn...うっ...」

突然バーク・オスプレが頭を抱えて鼻血を出しその場に倒れ込んんだ。それと同時に影拘束（シャドウバインド）の効果が切れる。

「貴様...私に何をした!」

「いや俺は何もしてない。強いて言うならお前がやったんだ」

「私が?」

「そうだ。お前は魔力変換（コンバージョン）を使いすぎたんだよ。」

魔力変換（コンバージョン）の欠点それは脳がオーバーヒートを起こすこと。

魔力変換（コンバージョン）は魔力量を増やしてくれるが、それはあくまで空気中の魔力を自分の魔力に変換してるに過ぎない。その変換を行うのは「脳」。連続で使い過ぎたり、一度に大量に魔力を変換すると脳がオーバーヒートを起こす。

「これで形勢逆転だ」

「クッソォォォ!」

ストレージから刀、雷華を取り出しステータス画面を開き魔力変換（コンバージョン）が戻って来たか確認を確認する。

「魔力変換（コンバージョン）戻ってきてるじゃん!付与魔法（エンチャント）雷（サンダー）」

魔力変換（コンバージョン）を使い魔力を回復し付与魔法（エンチャント）で出来る限り雷魔法を付与する。

「これで終わりだ。紫電一閃」

紫色に煌めく刃が一瞬で辺り一帯建物と一緒にバーク・オスプレを両断した。