第17話

さっきの出来事から数分前...


「では頼めるかな?クウジョウくん」

「まあちょっと気になってたし、報酬もうまいからな」

「ほっぽり出さないでよ」

「そんなことしませんよ」


さてと、話は済んだみたいだしスライムイーターの報酬貰って帰るか。ちょっとめんどくさい事引き受けちゃったかもしれないが...


「あの〜スライムイーターの報酬は...」

「ああ、そうだったな忘れるところだった。

これが報酬だ。受け取れ」

「ありがとうございます」


と言って受け取ろうとしたその時だった。

爆発音に似た音がして少し揺れた。


「今のはなんだ?」

「な、なんでしょうか?」

「爆発音みたいでしたけどちょっと違うかもしれない。もしかしたら片山さんが巻き込まれてるかもしれない!ティアさん一緒に来てください」

「わかったわ」

「ナバールさんはどうします?」

「一応何があるかわからんからなここで待っている。魔力の感じからやばいやつだと思うから気をつけろ」

「わかりました。ティアさん俺は先に行ってるんで早めに来てください。場所は..分からねぇ」

「大丈夫よ何とかしていくから」


どうしようかなと思いながら外に出ると、土煙が上がってるのが見えた。

よし多分前にティアさんが教えてくれた服屋の近くだな。道なりに進んで行ったら間に合わなそうだしショートカットするか。

そう思い近くの家の屋根に飛び乗ったそして道を1本挟んだ向かい側家の屋根飛び移った。


「今更だけど100レベ越えの身体能力えぐいな。

誰もが憧れた忍者じゃん!」


忍者みたいに屋根から屋根へ飛び移って移動できることに感動しながらも全力で土煙が上がっていたところに向かった。





○○○○○○○○○○




「クレーターは見つかったけど片山さんは...

あ、いた。けど、誰だあいつ」


クレーターから少し離れたところにいたが

少し背の高い男の人が近くに居た。


「何やってるか知らないけどとりあえず片山さんが怖がってるし1発殴るか。魔力変換コンバージョン!」


身体強化のチート版スキルを発動して全力で

片山さんの所に向かう。それと合わせて右手魔力を込めるすると右手に白色のオーラが現れる。この技は最近ティアさんに教えてもらった技だ早くも使うことになるとは思わなかったが。


「空上さん...ごめんなさい...」

「なんで俺に謝ってるんだよ」


片山さんがどうしてか分からないが謝ってきたのでそれを返しながら謎の男をぶん殴った。

謎の男は結構なスピードで後ろの方に飛ばされて行った。


「え...なんで空上さんがここに?さっきの人は?」

「さっきの人?あいつのことか?」


そう言って吹っ飛ばされた謎の男を指さす。

結構混乱してるみたいだけど...


「とりあえず危ないところだったな。怪我はないか?」

「はい!助けてくれてありがとうございます!」


そう言って片山さんは泣きはじめてしまった。


「おいおい泣きながら言うなよ」

「大丈夫です。嬉し泣きですから...」

「なんなんだ貴様は!我が君との出会いを邪魔しないでくれるかな!」

「結構力入れて殴ったのに全然元気かよ。てか我が君って誰だよ」

「貴様の隣におられる方だ」


隣におられる方ってもしかして...


「片山さんのこと?まじで?片山さんってどこかの偉い人なの?」

「ち、違います!そんな訳ないじゃないですか!知り合いでもないです!」


まあそうだろうな。じゃあ人違いか?


「だそうだ!人違いじゃねーのか?」

「私が人違いをする訳が無いだろう。私が探しているのはその御方だ」

「まあでも本人が違うって言ってるんで帰ってもらえないか?」

「なんだと貴様この私を愚弄する気か!邪魔をするというのなら貴様を排除して我が君を連れて帰るまで!」

「いいぜ!やってやる」

「ちょ、空上さん?!」


するとちょうど後ろからティアさんが走ってくるのが見えた。

とりあえず片山さんを連れて逃げてもらうか。


「ティアさん!片山さんを連れて逃げてくれ」

「香織ちゃんこっち!」


後ろでティアさんが呼んでいるが、心配そうな目でこっちを見てティアさんの方に行こうとしない。


「俺は大丈夫だから」

「わかりました。でも絶対帰ってきてくださいね!」

「絶対帰ってくるよ」


片山さんがティアさんの所に行ったことを確認し、さっきの謎の男に向き直る。


「そういえば名前をまだ聞いていなかったな。俺は空上翔。お前は?」

「私の名前はバーク・オスプレ。貴様を殺す男だ」

「いやここで負けるつもりもないし殺されるつもりもないぞ」

「貴様!!!」


次の瞬間、


「我が君と巡り会えたのを邪魔した事、私を殴ったこと、死をもって償え!」


そんなセリフを吐きながら突っ込んできた。


「っ!?」



慌ててストレージから次なる伝説へ続く剣カリバーンを取りだし迫り来る刃を弾く。


「いきなり攻撃はずるくね!?」

「だまれ!」


そう言ってどこから取り出したか分からない

細剣で突いてくる。それを躱し、


火球ファイヤーボール!!」

「くっ!」


まじかよ!?この距離の魔法を避けるのか。

しかもしっかり距離取られてるし...

やっぱり戦闘経験がある方が強いな。スライムイーターの時もだけど俺よりレベル結構低いのに苦戦したのは戦闘経験がまだ少ないからだったし...。てかあいつに鑑定してなくね?

とりあえずやるか。


「鑑定」


━━━━━━━━━━━━━━━


- [ ]バーク・オスプレ

〇レベル85上限95


- [ ] 称号

魔王の幹部

吸血鬼の王


- [ ] スキル

闇魔法LvMAX

結界魔法LvMAX

身体強化LvMAX

一時的強奪ディプライブ

剣技(細剣)LvMAX

超越した感覚エクストラセンスLvMAX


━━━━━━━━━━━━━━━


ふつーに強すぎだし...なんだよ吸血鬼の王って

てか一つだけレベルが無いスキルがあるな...。

名前からしてやばそうだし詳しく調べるか。

そして一時的強奪ディプライブを調べようとした時だった。


「貴様この私に鑑定をしたな?」

「!?」


すると目の前にあった鑑定画面が勝手に閉じた。もう一度鑑定しても鑑定画面が出てこない


「なんでわかったんだ?」

「貴様見なかったのか?超越した感覚エクストラセンスを」


結構チートなスキルじゃん...鑑定できなくなったのも多分闇魔法か?


「闇魔法で自分のステータスを隠せるのか。便利だな」

「そんなんこと言ってる暇あるのか?」


すると突然、体が重くなった。いや違ういつも通りの重さに戻っただけだ。さっきまで魔力変換コンバージョンを使っていたけど勝手に切れたのか?


「何だこのスキルは!素晴らしいな!」

「まさかお前...」


急いでステータスを表示させてスキルを見てみると、どこにも魔力変換コンバージョンが無かった。





━━━━━━━━━━━━━━━

お久しぶりです准音希咲です。

最近すごく眠いです。もうすぐ冬だから冬眠したくなってきてるのかと思うぐらいです。

とりあえず次回はもっと早めに出せるよう頑張ります!!次回もお楽しみに!

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