第20話 土曜日の夜
土曜のデートを終えた悠と澪桜な自宅に帰っていた。
外で夕食を済ませてきた二人は家に帰ってから、リビングでのんびりしていた。
「今日は色々あったけど澪桜は楽しめた?」
「もちろんです。悠くんと一緒なら何をしても楽しいです♪今日はデートに連れてっていただきありがとうございました。」
澪桜は満足気な表情で悠に笑いかける。
そんな澪桜に悠は癒されていた。
「改めて俺がこんなに幸せな日常を過ごすようになるとは思わなかったな。」
「それは私も一緒ですよ?初めて好きな人が出来て、その人と付き合えて一緒に過ごせるなんて夢みたいです。」
この幸せがずっと続けばいいなと二人は同じことを考えていた。
明日は澪桜の実家に行く日。
澪桜は、ほとんど毎日悠の家に泊まっているのでほぼ同棲のようなものだが、いずれは澪桜の両親に認めてもらった上で正式に同棲生活を送りたいと悠は思っていた。
その辺の筋はしっかり通したいのだ。
そんな話をしているといつのまにか遅い時間になっていた。
「悠くん…。その…今日なんですけど。」
澪桜は何か言いにくいことでもあるのか、遠慮がちに声を掛けてくる。
「ん?どうした?何かあるの?」
「え、えとっ。もし良かったら今日…一緒にお風呂入りませんか?」
澪桜から突然の提案がなされる。
「お、お風呂!?一緒にっ?」
「一緒に入ったことないですし、普段頑張ってる悠くんのお背中くらい流したいな〜なんて」
澪桜は恥ずかしそうにしながらおねだりしてくる。
「ま、まぁ澪桜が一緒に入りたいなら俺は全然いいけどさ。むしろ俺からお願いしたいというか…」
悠は嬉しさと期待に胸が熱くなっていた。
まさか彼女の方からそんな魅力的な提案が来るとは思ってもなかったから。
澪桜は色々なことが頭の中を駆け巡っていた。
あう〜。悠くんお風呂に誘っちゃった…。
何だか嬉しそうな顔してるし嫌だとは思われてないよね…?
はしたない女だと思われたらどうしよう…
でも悠くんと一緒にお風呂入りたかったし…
「じ、じゃあ俺風呂沸かしてくるよ。」
「はいっ。お願いしますっ。」
二人は明らかに緊張してぎごちない感じになっていた。
しばらくして、お湯が沸いた音声が流れた。
二人はドキドキしながら浴室に向かう。
「じゃあ俺先に入るから、適当なタイミングで入ってきてね?」
「分かりましたっ!すぐにお邪魔しますねっ」
悠は服を脱ぎ浴室に入る。
椅子に座り身体を流しているとタオル一枚の澪桜が扉を開けて登場した。
「ゆ、悠くん…お邪魔します…」
「はいっ!どうぞ…」
二人は恥ずかしさからか無言で各々シャワーを浴びる。
浴室にはシャワーの音だけが反響していた。
「あの…お身体洗いますね?」
澪桜はタオルにボディーソープをつけて泡立ててから悠の背中を洗い始めた。
「凄く気持ちいいよ。人に背中洗ってもらうなんて子どもの時以来かもな〜。」
「ふふっ。それは良かったです。洗い足りないところとかあったら言ってくださいね?」
澪桜は悠の背中を隅々まで洗い進めて行く。
悠くんの背中…大きいです…。
好きな人の背中洗うことがこんなにドキドキするなんて。
でもまだこれは始まったばかり。
澪桜、計画通りにやるのよ!
澪桜はスマホで「彼氏と一緒にお風呂 喜ぶこと」と検索して、この時の為に事前リサーチしていたのだ。
「じ、じゃあ…次は前も洗っていきますね?」
覚悟を決めた澪桜は悠の前側に手を回して行く。
「えっ?前も!?そ、それは流石に自分で…」
悠は慌てて澪桜の方に顔を向ける。
「今日は私が洗ってあげると決めたのです。私に全てをお任せください。」
澪桜はこうなると意外に頑固であることを知っている悠は大人しくなされるがままになることを選んだ。
お、おれ耐えられるかな…。
悠は理性を保つだけでいっぱいいっぱいだった。
澪桜は悠の胸や腕を一生懸命に洗っていた。
あぅ〜。悠くん…胸板厚くて腕も…結構筋肉あるのですね。ゴツゴツしてて…逞しい♡
悠は澪桜に後ろから腕を回されながら洗われている訳で、耳元からは彼女の息遣いが聞こえてくる。
なんかはぁはぁしてるような…
背中にはタオル一枚だけを隔てた澪桜の大きな双丘がしっかりと密着している。
こんなの耐えられる男はいないって…。
「み、澪桜?なんか近くないかな…?」
「身体を洗うのですから遠いと出来ません。それとも…私が近いのは嫌ですか…?」
もう降参します。
澪桜様の仰せのままに…。
「このままお願いします…。」
上半身が洗い終わったら次は…もう覚悟してます。
バレるよね。そりゃ…。
でも澪桜が悪いのだ。
こんな魅力的な身体を押し付けて耳元で甘い吐息まで…。
「じゃあ…次は下を。」
澪桜の手が泡を纏って滑り込んでくる。
もう、澪桜はただ悠の身体を洗っている訳ではないのは誰が見ても分かるだろう。
途中からは澪桜は欲求に身を任せて動いている。
「あっ…」
澪桜は手に当たるモノにようやく気づく。
悠は既に白旗を振っている。
全てを澪桜に委ねているのだから今更焦りや羞恥はない。
「悠くん…全部綺麗にしましょうね?」
澪桜の大きな目はもうハートになっていた。
澪桜の言葉通り、悠は綺麗にされていた。
それはそれは綺麗に丁寧に。
え?どんな風にって?
それは、ご想像にお任せします。
「はぁはぁ。澪桜…ありがとう…」
「はい…。綺麗になりましたね♡」
その後、悠が澪桜を綺麗に洗ってあげたことは聞くまでもないだろう。
お互いに身体を洗い終わると二人は湯船に浸かった。
「二人だと意外と湯船狭いもんだな。」
「でも、これくらいの方が悠くんとの距離が近くて良いです♪」
悠の脚の間に澪桜がすっぽりおさまる形で湯船を堪能していた。
澪桜の背中は真っ白で傷一つない滑らかな肌で女性的な美しい曲線を描いていた。
程よい柔らかさに細い腰。もうそれはそれは素晴らしかった。
悠はこれ以上は歯止めがかからなくなると澪桜に言う。
「そろそろ出るよ。のぼせても困るし先に出るからゆっくり入ってな。」
悠はそう言って風呂を出た。
「危なかった…。」
澪桜は広くなった湯船に一人で浸かりながら頬を膨らませていた。
「もう…悠くんは恥ずかしがり屋さんです…でもこんなに悠くんを求めてしまうなんて、やっぱり私…イケナイ子です…」
もう少し一緒に入りたかったのだろう。
澪桜はぽつりと呟く。
でももうこの欲求は止められないのだ。
「足りない分は寝る前にいっぱい可愛がってもらいますからね♪」
今夜、悠はこれでもかというくらい澪桜を可愛がったのは言うまでもない。
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