第24.5話:一緒にか〜


「んー、そうなると、本当にアイツ何のために産まれたんだろう?」


「ワーオ辛辣。流石人間。ヒントは.....お前なら解ける解ける。」


 となると、ゴブリンに犯されそうになったから悶絶していたのにも関わらず、その場で気持ちを考えず、突っかかった俺なら分かるな。


(コイツ終わってやがる.....)

 ↑

 心読める魔眼持ってる


「それなら.....いや、でも......ん?もしかしてだけど王族って、魔族居るの知ってた?」


「部分的にそうだな。」


(部分的に?......あっ、そういえば、混合人って、人間と何かしらのハーフだよな.....となると、外の云々を知らないのは変だよな....というか、青髪の店員さん獣感ないし....ん?)


 あれ?何か違和感が.....


「もしかして、この島になんか結界がなんか張られてたりする?」


「ああ、俺がしっかりと張ってるよ、周りから隠す奴が。ついでに教えるなら、魔封人化装飾まふうじんかそうしょくが出来る前の時点で張られてあった。」


・混合人が居る時点で昔に人は居た

・あまり、ケモケモしてる訳でもなく、あまり違和感を感じない程度・パッと見でなんとなく分かる程度の見た目

・けれども、明確に人間とは違うと言える、見た目


「.......もしかして.....この島って.....」


「お察しの通り、此処は“魔族と人間族の駆け落ち”の聖地だ。昔から、魔族と恋仲になって云々の奴は少なくない。それが、ご存知の通り、十年と少し前に終わったその戦争は、かなり長かった、そしてもう限界だったんだろうな。その証拠に、十年も経たずこんな禁忌寸前の装飾品が普及した。」


(......罪悪感が......)


「で、コレを理解して、何を導き出せる?」


(もう.....簡単だな.....)

「人間と魔族の駆け落ちの聖地.....なら、此処へ向かう奴も多かった。それこそ世界中から。それなら、何かしら騒ぎになる筈だ。なにせ、突然人が失踪するんだ。ただ、手掛かりもある。島は結界で守られていて、普通は入れない。」


 じゃあ、どうやって入るか.....それは.....


「島は特定の時間だけ現れる。時間は、深夜とかかな?当然深夜に着く様に、計算して出航する。もちろん出航の時間が昼間の時もあっただろう。だからこそバレてしまった。各地の失踪者の出航した向きを、地図で結んでいく。すると、交わるところがある。もちろん、あえてフェイントを入れたりした奴もいるだろう。けれども、そんな事どうでも良かった。一刻も早く行きたかったから。それに、船ごとだ。わかりやすい。」


「なるほどなるほど。で、今更此処をどう見つけたんだ?」


「地図で交わった所に行ったけれども何も無かった。そりゃそうだ。でも、見つけられた。何故なら、見えないものを見える人材を連れて行けば良いから。」


「なるほど。」


「それは.....」



 続く

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