第17話:違和感を感じさせる前にね
「ゔっ......」
俺は、思わず目を瞑ってしまった。
突然、目が焼ける様な、目を開けているのを拒否する様なそんな感覚に襲われる。
するとすぐに、まぶた越しに暗くなるのを感じる。
この感覚は.....多分相手が光の魔法かなんかを使ったんだろう。
(......ん?いや、そんな事よりも.....)
壁に囲まれてる訳でもないこの状況はまずい。
一旦足に着けて離れるか?いや、それだとこの場所に戻れなくなる......
とりあえず今は着けておいた方が良いな。魔力で動かす以外、動けなくなるのは少しアレだが....
(
足に土を纏わせ、大きく後ろに下がる。
(さっきの棘付きの土球でも全然当たらないし.....少しやり方を変っっっっっ.....)
背中に衝撃が走りかなりの痛みを感じ、思わず膝から崩れそうになるが、土装はしっかりと膝の手前までまとわっている。
だから崩れる事は無い.....けど....
(チクショウ.....木にぶつかったか.....痛みだけならまだマシだけど......さっきの武器の形的に.....賭ける.....しかないか。)
正面からの殺気の答え合わせの前に、ローブの左を右に引っ張り、後の事に備え、土に魔力を込める。
そして.....
キンッと、鋭い音が鳴り、もう一度木に叩きつけられた。
俺のローブにはユグドラシルの雫の入れ物が、テロリストのみたいに大量に入っている。(勿論中には雫が入ってる)
入れ物は金貨10枚(100万円)で作ってもらった特注の品.....どこぞの地割れ起こせるゴリラの全力パンチでも壊れなかったんだ。よくわからない武器持ってら奴に壊されるかよ!
(よし.....賭けには勝ったな....後は...
俺を中心に、土の壁が6方向の全体を囲う。
色々とまずいが、とりあえず相手にもっとダメージを与えないとだ.....だったらこの際俺ごと囲ってしまえば良い。
囲まれた事に気付いたのか、俺を押していた力が無くなり、地面を蹴るような小さな音が鳴った。
ゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッ
俺はすかさず
ガギゴギガグギググギャガガガァァァ
あまりにもイカつ過ぎる音が鳴り、壁が崩れた様な音が鳴る。
(はぁ.....何でこうも上手くいかねぇかなぁ....音もできる限り小さくしたはずなんだがなぁ)
必死に考えを巡らしても現状はあまり変わらない。
......いや.....待てよ?
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます