幕間2

「あ、あのさ、あたしのこと、見えてる?」


「う、うん……?」

「よかった。青葉ちゃんだよね?」


「っ? そうだけど……あなた、だれ?」


 そう見知らぬ制服を来た女の子がそこに立ってる。

 その女の子の目はなんか泳いでいた。


「あたしは岩清水怜、幽霊です」


 その可愛らしい女の子はにこっと笑うとそんなことを言い出す


「はい?」


 最初はすごい驚いたよ。


 幽霊ってうらめしやとか人を恨んで出てくるものだとか思ってたから、軽いノリで私の前に現れたことがびっくりだったけど話を聞いて信じちゃった。


 だって怜ちゃん、幽霊さんの話は説得力があったし、いままでどんなことがあったかとか、この前の公園のことも話してくれた。


「それでその比山くんに取り憑いていた幽霊さんが私に何か……?」


 正直信じたものの怪しいことには変わりなかったよね。


「そう! 幽霊の予言、この地味な光とは関係なしにね。う、うん!」


 幽霊さんは咳払いをして少し声のトーンを低くして続けた


「えーあなたにはこの先にとある選択が迫られる転機が訪れるの。その選択は絶対に、真剣に考えて欲しいの。あなたの人生を大きく変えるから」


 その時の私には全く意味がわからなかったけど後になって意味がわかった。?


「それで、幽霊さんは」

「怜でいいよ」


「怜ちゃんって幽霊なのに未来が見えるの?」


 私は単純に疑問に思う。

 だって神様でもないのに未来を見てお告げってちょっとしっくりこないし


「うっ、み、見える! 見えるの! あなたは幽霊じゃないから知らないだろうけど。だからこうしてお告げをしに来たの」


 へー幽霊ってすごいんだなぁ。


「ふふふ、怜ちゃんって面白い人なんだね」

「なっ! わ、わかったの?」


「わかった。真剣に考える」


 あれ、この人面白いかも、比山くんも紹介してくれたらよかったのに

 ただ陸奥ちゃんに説明できない理由がわかったよ。


 幽霊といたなんて言えないもんね。


「……ありがとね、青葉ちゃん。またしっかりお話しできるといいな」?


 そう笑顔をあたしにみせてすーっと彼女はいなくなった。


 以来怜ちゃんとしっかり話すことはなかった。

新歓でも急いでたからそんなお話できなかったし、もうちょっとお話をしてみたかったけど、あたしは新歓の後の深夜にメールで怜ちゃんがいなくなったことを知った。

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