第2話 登校条件は...
一度目の柚木宅訪問で、強引に柚木宅に押し入ってしまったことで、俺へ対する警戒心を強めてしまった、柚木は、それからと言うもの
部屋の扉を全く開けてくれなくなった。心を閉ざしてしまったことで、柚木に学校に部屋から出てきてくれとと頼み、柚木を不登校から更生させる為に自宅に訪問することが出来なくなった。
連絡を取る手段はないかと柚木のことを調べると「結月ゆい」とゆうペンネームでイラストレーターとして活動しているとゆうことが分かり、彼女が描いた昔のイラストの中に、俺がが小学生の頃に投稿していたWEB小説のイラストにしてくれた絵があった。
まさか、柚木が子供の頃に約束した女の子なのか?そう、高鳴る期待を膨らませるのだった。柚木とは、再び、顔を合わすことがなかった。やっぱり拒否されるよな。仕方ないとベランダで風に当たり今後の作戦でも練るかと
「こんなところで会うなんて偶然だな、あれからどうしてた?」あれからと言うのは、俺からの面会を拒絶していた期間を柚木は、どう過ごしていたかを知りたかったんだ。
「・・・・・・」柚木は、応えたくないのか黙り込む。そんな沈黙に痺れを切らした俺は、本題を訊く。
「柚木って結月ゆいだよな。イタリアで画家をしてたんだな。なんで、日本に来たんだ?」
「探している人がいてさ。あと、人には、言えないけど、夢があってさ」
「なんだ、その夢って?訊いてもいいか?」
「確か、藤也なんとかてペンネーム小説を書いているの男の子と大人になったら本出そうなと約束したような。」
「そうなのか。俺も子供の頃に女の子と何か約束したな」
「俺、
「ちょっと!」人の話に便乗しないでくれる?こんな変態が約束の男の子な訳がないでしょ」
「それを言うなら柚木だって約束の女の子とはかけ離れてるぞ。
彼女はそれは、お淑やかで清楚可憐な子で、お前みたいな怠惰な引きこもり少女じゃなかったぞ!」
「なんですってー!」
「なんだよ!」
「変態が、約束の彼だなんて信じない。最悪」
「それは、こっちのセリフだ!」
「むむむむむ……」
「ぐぎぎぎぎ……」と、歪み合う二人。
「イタリアから遥々来て、引きこもりとか、何がしたいんだお前は!」
「だってー!わたしにだって色々と考えがあるの!」
「俺の事を嫌うのは分かる。でも、どうしたら学校に来てくれる?」
「そうだね。それには、ちょっと条件があるんだけど。」
「なんだ条件って?一応聞いておくが」
「聞いてくれる?実は、人には、言えないけど、夢があってさ」
「なんだ、その夢って?訊いてもいいか?」
「ふふ、実はわたしには夢があるんだ。漫画家になるとゆう夢がねー!」
「おい、またふざけて!」俺はすかさず突っ込む。そんな、引きこもりで漫画家を目指すとか、実現から
でも、漫画家なんて、競争に勝てるのか?
「おい、またふざけて!」俺はすかさず突っ込む。引きこもりだから漫画家を目指すとか、普段から漫画を描いて努力してきた人が漫画家を目指すのは、分かるけど、人生を諦めたかのような引きこもりが漫画家を目指すとか人生を舐めているとしか思えない。
「そうだったのか。でも、漫画家なんて、競争率が激しいだろ!連載を勝ち取れるのは、ごく一部の才能のある奴らだけじゃないのか?そんな無理ゲーをわざわざやらなくてもいいんじゃないか?」
「藤也くん知らないの、最近はツビッターやヒミクシブに投稿して、人気を集められれば、週刊誌で公式連載に繋げるスタイルだってあるんだよ」
「そんな、無謀な夢負い人みたいな...」
成れるはずないだろ。漫画家なんて......柚木が言っている成功しいる人達にはそれなりの実力と実績があったからだろ?言葉には出さなかったけど、内心はそんな叶わぬ夢に、目をキラキラさせる唯依のことを、「馬鹿かコイツ」みたいに冷めた目で見ていた。
(なんで、そんなキラキラした目で語れるんだよ......)
「て言うか柚木、漫画描いているのか?」
「そんなとこ」
「やめとけ、やめとけ。そんな危ない橋を渡らなくてもお前は、もう、立派なイラストレーターだろ?」
そんな、既に、夢を叶えているのに、また新しい夢に手を伸ばそうとしているなんてそんなの....
「...からないんだよ」「えっ、なんだって?」
「だから、このままずっと引きこもってるわけにはいかないのは分かってるんだけど、夢にすがっていないと、不安で不安でどうしたらいいか分からないの!」と悲痛な声で叫ぶ。
「楽しいことをしていないと不安で圧し潰されそうになるの!独りぼっちはもう嫌だ!」
「それなら、尚更のこと、学校へ行けって。あと人は変われるんだ。変われないのは、変わろうとしないからだ。」
「そんな、だって学校にはわたしの居場所なんて......」
「それなら俺に頼れよ何か出来ることはないか?」
漫画家の夢の後押しは難しい。どちらかと言うと漫画家だけは辞めておいた方がいいとさえ思っている。でも、一生懸命に変わろうとしようとする姿勢は素直に応援したい。そう言うと柚木は涙を拭った後に「なんでもって言った?それなら学校に行ってもいいけど、一つ、条件があるんだ~」「それは、なんだ?できる限りのことはするぞ」
「それじゃあね、学校へ行ってもいいけど藤也くん、わたしの友達になってくれない?クラスで一人で孤立するのは嫌だからさ」
「わかった、そんなことなら、お安い御用だ。あと俺の友達も紹介してやるよ」
「良かった、よろしくねわたしのボーイフレンド」
「こっちこそよろしく俺のガールフレンド」
「それといくつか協力して欲しいことがあるんだ。わたし学園ラブコメ漫画が好きなんだけど、自分でもを描きたいんだ。でも、恋人がいたことがないから恋愛描写をどう描いていいかが分からないんだ。」
「そんなの想像の創作で描けばいいだろ?」
まあ、普通に友達として接するくらいならいいか。何も恋人になってほしいって言われたわけじゃないしな。唯依の夢を手伝う義理なんてないし、漫画のストーリー作りのコツなんて言われても、小説ばかり書いてきたの俺では、そんなに力にはなってあげられないだろう。
「それはね、一緒に学校に行ったり学校でも話したりとかして、一緒に学食を食べるの」
「学校生活での面倒を見て欲しいとゆうことか?そうなんだな。そうなんだろ!?」
「えへっ」唯依は、ぺろっと舌を出して認める。
「じゃあ、明日ね。また、迎えに来てね!」
「まあ、迎えに来るのはいいけど。じゃあまた明日な」そう言い残し、柚木と別れた。
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