第3話 これなんてラブコメ?

「兄さんおはよう。」

「おはよう茜、今日は早いな起きるのが。」

「うん、目がさめっちゃったから。」

「そっか、じゃあ朝ごはん作るからソファーでテレビでも見て待っててくれ。」

「えーあたしも兄さんに教えてもらったから手伝いたい。」

「それなら、一緒に作るか。」


朝食は茜と一緒に作った。兄妹で一緒に作る朝食...もうラブコメじゃねえか...!

お泊り会をきっかけに茜は家事を手伝ってくれるようになった。茜成長したな...!

兄さん感動したよ...!


「? 兄さんなんで泣いてるの?」

「...ただ嬉しくなっただけだ。」

「よくわからないけど良かったね。」


茜は何でもできたが、唯一できなかった家事ができるようになって、もう欠陥がない状態になってきている。


「兄さんできたから食べようよ。」

「そうだな、それじゃあ...」

「「いただきます」」


今日の朝食はご飯、味噌汁、卵焼きのようなどこのご家庭でも出てきそうなメニューである。シンプルだがとても美味しい。


「兄さん、この卵焼きあたしも作ったんだよ。どう?」

「上手にできてて美味しいよ。しかも、甘い。これ、もしかして砂糖入れた?」

「うん、前にクラスメイトの子のお弁当と交換して、食べてみたら美味しかったから、入れてみた。」

「そっか、うんうまい。」


「「ごちそうさまでした」」


きれいに食べ終えて、近藤さんとの待ち合わせの時間まではまだ時間があるので今日はゆっくり準備をする。あ、昨日出された課題は忘れないように入れておかないと。


「兄さん、お客さんだよ。」

「ん?」

「おはよう、こーくん。」

「ん?え?」


あれ?近藤さんが目の前にいるぞ〜?おかしいな〜?


「今日は早めに起きちゃったから迎えに来たの。あ、来る前に茜ちゃんにメールしたんだけど。もしかして、迷惑だったかな?」

「大丈夫だよ、私も今日は早めに起きたから全然迷惑じゃないよ。」

「そっか良かった。」


「まだ早いけど、もう学校に行こうよ。」

「わかった、少し準備するから待ってて。」


おじさんと近藤さんは学校に向けて歩き始めた。その間におじさんは近藤さんは仲良くお話をした。


「こーくんはさ、茜ちゃんに毎日朝ごはん作ってもらってるの?」

「茜は最近朝ごはんを作るのを手伝い始めたんだよ。」

「そうなんだそれでどうなの?茜ちゃんの料理は?」

「うまくできているよ。最初に教えるときは少し怖かったけど、今はそんなでもないから一安心ってところかな。」

「こーくんって料理ができる女の子とできない女の子だったらどっちのほうが好きになれる?」

「私は普通に料理ができる方が好きになれるかな。」

「そう...わかった...」

「? どうかしたの?」


近藤さんが急に大人しくなってしまった。何か考え事?それとも...?

はっ!!わかったぞ!近藤さんがなんで大人しくなったのか!


「近藤さん」

「どうしたの?こーくん?」

「一緒に料理してみない?」

「う〜ん、かなかな料理やったことないんだよね。」

「大丈夫、私が手とり足取り教えるよ。」

「そう...?なら教えてほしいな。」

「今日の放課後に私の家で教えるね。」

「うん!楽しみにしてるね!」


元気になったみたいで良かった。今日の放課後に近藤さんとの料理教室だ。おじさんも楽しみになってきた、今日も学校頑張ろうっと!


「そういえばもう少しで臨海合宿でしょ?お願いがあるんだけど...」

「お願いって何?」

「お買い物一緒に行かない?」

「なるほどね、忘れてたけどもう少ししたら臨海合宿だったね。それなら、今週の土曜日とかどう?」

「土曜日!いいね!じゃあ約束ね?」


...あれ?


「? どうかしたの?」

「なんでもないよ、買い物って言っても何買いに行くの?」

「水着だよ。」

「え?」

「海に行くんだよ?水着は必要じゃん?」

「それはそうだけど...なんで私?女の子と一緒に行けばいいんじゃないかな。」

「...それは...えっと...そう!あれだよ!男の子の意見も聞きたいと思って。」


意見が聞きたいかーおじさんアドバイスとか言うの苦手なんだよな。でも、せっかく誘ってもらってるのだから頑張ってアドバイスしないと!近藤さんは周りの人からの視線に敏感なのだろう。


放課後には近藤さんと料理教室、土曜日にはお出かけすごい充実してる。

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