第2話 すげぇ!ラブコメだ!!

「離してあげてください。」

「あん?何だお前?」

「その女性は離してほしいって言っていたの聞こえなかったんですか?」

「だから、なんだよお前?奢ってあげるって言ってんだから照れ隠しで言ってんだろ?」

「ちなみに嫌がっている人にしつこくまとわりつくのは軽犯罪法の違法になるのでやめておいたほうがいいですよ。」

「ちっ!このガキがッ!」

「大丈夫ですか?」

「すいませんありがとうございます。」

「いえいえ。」


とりあえず助けられてよかった。さてと、行くとするか。


「あの...」

「はい?どうしたんですか?」

「連絡先もらってくれませんか?」

「え?」

「あ、あ、ごめんなさい!!流石に連絡先をあげるのは迷惑でしたよね...」

「あ、大丈夫ですよ。」

「あ、ありがとうございます!!わたし『井上早苗』って言います。」

「私の名前は松本小太郎って言います。」


なんでかわからないが連絡先を手に入れた。ナンパ師を撃退するとこんな感じにラブコメみたいになるのか。すげぇぜ!!


「...ねえ小太郎くん...」

「はい?どうしました...か...?」

「浮気だよね?」

「えー...違います。」

「浮気だよね?」

「だからちがいま...」

「浮気だよね?」

「...はい、ごめんなさい...」

「もうしちゃだめだからね?」

「許してくれるんですか...?」

「ナンパ師から助けたんだから、それはしょうがないよ。」

「そう...ですか。」


あれ?まず付き合ってもいないと思うのだが?


「今日はもう帰ろうか。」

「そうですね。また来ましょうね。」

「うんまたね。バイバーイ。」

「さよならー」


おじさんは帰路についた。


「ただいまー」

「おかえりー兄さん。ご飯にする?お風呂にする?それとも

わ・た・し?」

「ご飯とかお風呂とか茜はなにもできないだろ、あと茜っていう選択は絶対に選ばないからな。」

「えー?こんな美少女なのに?」

「流石に妹に欲情できない。」

「もったいないですね。じゃあ兄さんは御飯作ってください。」


あのお泊り会から茜はおじさんに敬語を使い始めた。なんでそうしたのか聞いたら、

「敬語使ったほうが清楚に見えませんか?」何いってんだか。あとは少しずつだがおじさんは茜に家事を教えているのだ。これも茜が「料理できたほうがモテますよね?」まったく、今でもモテているのに何言ってるんだか。


「兄さんは臨海合宿に行くんですよね?」

「ああ、そうだけど?」

「いいよね、海。」

「でも、最近行ってないから海がどんな感じか忘れたんだよな。」

「海には美少女がたくさんいるよ。ナンパし放題だね。」

「海に美少女がいるかはともかく、ナンパはしないからな。」

「ヘタレめ。」

「ヘタレじゃない。まず、私にナンパされても嬉しくないだろ。」

「...あたしは嬉しいけどね。」


海か。久しぶりに行くから、今からでもワクワクしている。海だけではなく、水族館とかも行くらしいから茜のお土産についても考えておこう。


「茜はお土産何がいい?」

「あたしにはお土産いらないよ、自分のことに使って。」

「茜にはお土産買っておきたいんだ。」

「そ、それじゃあ、ペンギンのぬいぐるみがいいな?」

「可愛らしいお土産要求してくるんだ。」

「だめだった?」

「だめではないけど、茜もちゃんと女の子なんだなって。」

「失礼だよ私だって可愛いものはほしいもん。」


茜はふぐのようにほっぺたを膨らませている。おじさんは茜のほっぺたに手を添えて、そのほっぺたをしぼませた。そんなこと話をした後、おじさんは今自室にいる。


「そろそろ寝るか。ん?」

『こーくん、今大丈夫?」

「メールか。『大丈夫だけどどうしたの?』っと」

『そっか良かった。それで明日に臨海合宿についての会議があるからよろしくね。』

「会議について教えてくれたのか。流石だな近藤さんは。」

『あと明日一緒に学校行かない?」

「え?近藤さんからの誘いだと...!?」

『あ!もしだめだったらいいけど...』

「そんなことない、むしろ嬉しいくらいだ。『お誘いありがとう、私も一緒に学校に行きたい』っと、ちょっと丁寧になったけど大丈夫かな?」

『そっか、良かった。じゃあ明日はこーくんの家に行くね?』

「近藤さんが迎えに...最高のシチュエーションじゃないか。」


明日は近藤さんと学校に行くことになった。毎日川上くんと行ってるから新鮮であり、楽しみである。

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