第2話 学校にて...

登校中に川上さんと出会って一緒に学校に向かうことにした。学校が近くなると川上さんが友達にいじられていた。


「ふーん、麻莉奈ちゃんさー、彼氏くんできたんだ。朝からお熱いこと。」

「ち、ちが、そ、それはそのえーっと...」

「えー、私、麻莉奈さんの彼氏ではなくて...」

「あー、もしかして、アッチか。」

「え、アッチってなんですか?」

「えーそれはもちろん、麻莉奈の許嫁さんとか?」

「ちょ...ち、ちがいますよ!私と川上さんはその、付き合っているとかそういう関係じゃなくて...」

「え...ひどい、ひどいよ!小太郎くん!わたしたちってそんなちっぽけな関係だったの?二人で海の見える家で子供10人男の子と女の子が半分ずついてみんなで仲良く暮らすって言ってたじゃん!それなのに小太郎くんはなんで否定するの?泣いちゃうよ?また泣いちゃうよ?小太郎くんがわたしを見捨てたってみんなに言いふらしちゃうよ?」

「泣かないでください!?あと、川上さんとあったのは今日始めてですよね!?話がすごい吹き飛んでませんか!?」

「そ、それじゃあ、お二人さん、お幸せに〜」

「待ってください行かないでください!あと川上さんが言ってたことは川上さんの妄想ですから、あ、ちょっと、誤解なんですってばーーー!!!!!」


その後、登校中の人たちから白い目で見られた。ちなみに、

「川上さんのことは好きですから...」って言って機嫌を直した。赤い顔して、

「!はい、わたしも小太郎くんのこと好きだよ絶対に結婚しようね。」って言われた、もう結婚のこと考えていた。おじさんでなきゃ見逃しちゃう速さだった。

まさか初日で彼女(?)ができるとは思ってもいなかった。


そんな騒動もあり、やっと教室についたときにはSHRが始まっていた。

先生に注意され、みんなに笑われてしまった、恥ずかしい...


「どうしたの?松本くんが遅刻するなんて。」

「実はね...」


朝の出来事を話すと川上くんは驚いた顔になり、次にニヤニヤしていた。


「あー、そういうことか。姉ちゃん、優しくされるとすぐに惚れちゃう人だからさ。それでなんか聞いたことがある声がしたと思ったよ。」

「知っていたなら助けてくれたっていいのに...」

「あはは、ごめんね。姉ちゃんあの状態になると精神年齢が3歳になるからさ。ということは僕のお兄ちゃんになるのか松本くんは。」

「まだなってないよ!約束はしたけど...」


川上家、美男美女が多いけど性格が少しめんどくさい感じになっている。


「おはよー、松本くん。」

「あ、大森さんおはよう。」

「松本くん良かったね、彼女ができて。」

「大森さんそれは誤解だ!!」

「でも、いいじゃん、年上のお姉さんだし、可愛いし。」

「それはそうだけど...でも今日あったばかりでもう婚約するとか意味不明だよ!」

「いいじゃん、これで将来は大丈夫だね、松本くん。」

「そういうことじゃない...」


大森さんのキャラが最初のときと比べてもう変化している。あと、誤解を解こうするのはかなり難しそうだ。川上さんがもう恐ろしいよ。


「あ、ちなみに学級委員長は松本くんだよ。」

「あ、そうなんだ。...って、えぇ!?私が学級委員長なの!?」

「うん、僕がね、松本くんを推したんだよ。そしたら、すぐに決まっちゃった。ごめんね、松本くん。」

「あ、あはは、そうか、そうなのかー、これは夢なんだそう夢だ...」

「大丈夫松本くん、これは夢じゃなくて現実だから。」


もう朝から色々なことがあって、もう疲れたよ。もう帰りたくなってきた。うん、

ぼくおうちにかえる。そして、ねる。


「大丈夫だよ、松本くん学級委員長が全部の仕事をするわけじゃないし、副委員長もいるから、しかも副委員長は近藤さんなんだ。」

「そうなの?でも近藤さんがいるのなら、仕事も大変じゃないし、他のクラスの人に話しかけに行くときも近藤さんはめちゃくちゃ強いからね。」


そのことを川上くんから聞いて少しホッとした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る