友との楽しい日々の中で
第1話 登校中の曲がり角
やあ、おじさんは今日も元気だ、元気だから朝のストレッチをしちゃうよ。朝にストレッチするのはとても気持ちがいい。目も覚めるし体を伸ばしたりするから気持ちがいい。朝食はご飯と味噌汁、そして昨日のあまりのナムルだ。しっかり食べないと、授業に集中できないからね。
準備を終えて、そろそろ学校に行く時間になっていた。忘れ物がないか確認して、家の鍵を締めて、学校に向かう。登校中に見た花がきれいだった、緑が生い茂っていて、ほんわかとした気持ちになる。
学校が見えてきた。早く行きたいと体が急かしてきたので走って向かった。その時、
曲がり角で誰かが出てくるのに気づかなかった。慌てて止まろうとしても、人間は急には止まれない。そのままその人にぶつかった。
「ごめんなさい、大丈夫ですか?。」
「いたた...あ、はい!だいじょ..う..ぶ...」
「え、えっと僕の顔になにかついていますか?」
「ああ!い、いえ!何でもありません!でもすみません急に飛び出してしまって...」
「大丈夫ですよ、私もよく確認せずに走ってしまいましたから...」
曲がり角で中学生くらいの女の子とぶつかってしまった。よく確認しておけばよかったのだが...でも見ている限りだと少し足に血が出てきていた。
「あの、ぶつかって怪我をさせてしまったので、お礼になるかわかりませんが、どうぞ。」
「あ、すいません、ありがとうございます、ありがたく使わせてもらいます。わたし結構ドジだからすぐに怪我してしまうんですよ。」
「それは大変ですね。」
「でも、今日はドジしてよかった。」
「それはどうしてですか?」
「そ、それは...恥ずかしくて言えません...」
うわあああ!!やっちまった!!なんか聞いてはいけないことを聞いてしまった。どうしよう!!でもよくわからないけどその女の子の顔が少し赤かったような気がした。うん、気のせいだよね。そうだよ、おじさんの気のせいだ。
「では、これで失礼します。すみませんでした...あ、その前に名前聞いてもいいですか?」
「はい、私の名前は松本小太郎です。」
「小太郎さん...いい名前ですね。あ、先に名乗らないと失礼ですね、わたしの名前は『川上麻莉奈』と言います。」
うん?川上?もしかして川上くんの妹さんかな?
「えっと、川上さんってもしかして、川上俊くんと兄弟ですか?」
「はいそうですよ。ちなみにわたしは俊の姉です。」
「そうなんですか。」
「もしかして、妹なのかなとか思ってませんでしたか?」
やばい考えていたことがバレていた。圧がすごい、笑顔なのに怖い、とても怖い。
「まあ、みんな最初に出会った人たちはみんな私のこと中学生っていうんですよ、ひどくないですか!?わたしには大人の魅力っていうものが感じられないというのですか!?泣きますよ!?泣いちゃいますよ!?」
「え、ちょ、落ち着いてください川上さん!流石に泣かれるのはまずいです!」
「うう、だってみんなひどいんだもん...」
「たしかにそう思いますけど...」
「泣くよ!?もう決めた泣きます、大声で泣きます。」
「だからちょっとまってー!?」
その後、川上さんを泣かせないように励まし続けた。朝からものすごく体力と頭を使った。
「ごめんなさい取り乱して...」
「い、いえ、大丈夫ですよ...」
「つい、同級生にいじられるから、もう...本当にごめんなさい。」
「あ、謝らないでください、先に私が妹かなと思ったのが悪いんです。」
「いえいえ、そうではなくわたしが...」
「いえいえいえ、私のほうが...」
「...」
「...」
埒が明かないのでどちらも悪いと言うことで納得した。
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