愛し子


霜の降りたその体

ぎゅっと握った小さな指先

閉じたままの瞳

抱きしめてぬくもりを分けて凍った体を溶かしたい

一度でいいあなたのぬくもりを感じたい

一度でいいあなたの声が聞きたい


お願い、泣いて

守るから

うるさいくらいにどうか泣いて

お願い泣いて、一度だけ

お願い泣いて、一度でいい

ただれた皮膚を凍らせて冷蔵庫ですごす夜

あなたを抱きしめて溶かしたときは

あなたと永遠のお別れの日だから

お願い泣いて、一度だけ

さようならのその前に

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