都合のいい関係 ※

泣きたいときだけに抱きしめてくれる人が欲しい

初めて思ったときは独りきりだった

友達じゃない

親でも兄弟でもない

親しい誰かじゃなくてたった一人の人が欲しい


泣かせてくれるなら、黙っていて欲しい

何も聞かず、何も言わずただぬくもりだけを

そんな関係なんて不毛だって思ってたけど

今は、今だけはそう甘えさせてよ


抱きしめて強い腕で大きな手で

涙がかれるまでずっとずっと

抱きしめて夜が終わるそのときまでずっと


愛を交わす相手じゃなくて恋を語る人じゃなくて

時折肩を貸してくれる人が欲しくなる

社会のジャブをくらって、ストレートな自分が悔しくて

もう少し賢くなりたいよ


変わらない人を求めているけど、変わって生きたいと願う矛盾抱えて


暖かな鼓動で包んで、この夜だけは

明日からはまた独り歩いていくから

抱きしめて背中きしむくらいの強さで

涙の理由さえ忘れるほど強く強く

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