第4話
ハンニバル(向こうの騎兵は多いな。騎兵をおとりにして中央突破と行こう)
子スキピオ「はいフォーメーションD!」
兵士「スキピオさん!騎兵が戻ってきたら挟撃できますよ。歩兵は防衛に回すべきでは?」
子スキピオ「ダメです。全力で攻撃します」
ハンニバル(よく考えると26から15年も遠征していたが市民兵を育てたのは出発時だけだったな)
市民「な、なんだ?なんかハンニバル様怒ってる?!」
ハンニバル「逃げる奴は殺す。戦え」
子スキピオ「やばい!相手の軍が死にものぐるいになってる」
市民「隊長を敗将にするくらいなら戦って死んでやる!」
マシニッサ「お待たせスキピオ君、カルタゴ騎兵は片付けたっぺ」
子スキピオ「やるじゃんマシニッサ」
兵士「なんか子スキピオさん彼にだけ厳しくないですか…」
子スキピオ「あとは展開して包囲し戦意のあるものだけ攻撃します」
ザマの戦い終戦後にて
兵士「はぁ、勝った!」
子スキピオ「だけどハンニバルに勝った気はしない。能力差でこっちが勝っていただけ」
マシニッサ「いいや準備も作戦のうちだっぺ。それよりハンニバルは?」
子スキピオ「逃げられました」
マシニッサ「なんか嬉しそうっぺ」
子スキピオ「いえいえ残念ですよ…いや本当は嬉しいです!ローマに帰ったら凱旋パレードを開いていいか聞いてみましょう」
カルタゴにて
市民「2万の兵が死んだ!?」「残りも捕虜になった」「ローマは…」「カルタゴを属国化されたら…」「ローマと講和を結ぶ訳には行かん。何をされるか分からない」「カルタゴ政府としては再戦を…」
ハンニバル「うっせぇよ!」
市民「いやハンニバル様を責めてるわけじゃ…」
ハンニバル「まだ分からぬのか?カルタゴはローマに負けたんだ。我が負けたのではなく”カルタゴがローマに負けた”んだ。貴様らが援軍をもっと出しローマを挫く未来を夢みていたら。目を覚ませ、敗北の先を見ろ」
兵士「無理、もう勝てないの?」
ハンニバル「どんなに戦ってもどうせ国力ではこっちが劣ってる。さっさと条約を結んで終わりにしろ」
ローマにて
大カト「ローマに逆らった敵に対して条約が甘すぎる!なぜハンニバルを生かした?あいつはローマ人を殺しすぎた!」
子スキピオ「今ハンニバルを殺して何になるのですか?」
大カト「カルタゴは滅ぶべきだ」
市民「おはよ」
大カト「おはよう!それよりカルタゴ滅ぶべし」
市民「今日はいい天気ですね」
大カト「だな、それよりカルタゴ滅ぶべし」
大カト家にて
大カト「スキピオがいるとカルタゴ滅ぼせないしなんかでっち上げてあいつを告発しようかな。だってカルタゴ滅ぶべしだし」
告発の裁判にてスキピオが有罪になる
子スキピオ「そうかローマを救った私に対してそう申すか。さらば我が祖国よ」
スキピオとハンニバルの対談にて
ハンニバル「お互い故郷を離れたか」
子スキピオ「あなたが最も優れてると思う指揮官は誰ですか?」
ハンニバル「まぁなんと言ってもアレクサンダー大王だな」
子スキピオ「次に優れてるのは?」
ハンニバル「ピュロス大王だな」
子スキピオ「次に優れてるのは?」
ハンニバル「それは我に決まっておろう」
子スキピオ「じゃあザマの戦いでもし私があなたに負けていたら?」
ハンニバル「その時は私がアレクサンダー大王を抜いて1位だっただろうな」
子スキピオ「あなたって以外に面白い方なんですね」
ハンニバル「事実しか言ってない」
ポエニ戦役 アンチテーゼ @k2g35
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