第3話 会話2

 彼女の居場所の確認を、未来で済ましておく宿題をいつもどおりこなしていた。


けど、最近になって、彼女の姿が急に消えることが滅多にない。つまり、過去に戻る行為を利用していないということになる。


過去に戻れることは、今を変えれる強力なツールだ。


それなのに、全く使わないなんて勿体無すぎる。僕は、もう一度話しかけてみることにした。


「どうして過去に戻らなくなったの?」


彼女は目を逸らしてから、


「簡単に言うと私、消えて無くなりたいの」

と言った。


初めての「またね」が黒く染まった。

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