特権の得
ゲイであることと仕事をすることは関係ない
仕事が仕事”だけ“していればいいのであればね
実際には、あなたは結婚したら休暇をもらえるが俺にはない
同性パートナーは福利厚生が受けられない
だいたい気軽に恋人の話ができるなんて、いいな
得をしている側は自分が得をしているだなんて思わない
だってそれがまるで空気のように当たり前だから
意識もせず運動もせずただ最初からそこにある
それがマジョリティの特権だ
ゲイの俺はマイノリティだけど男の俺はマジョリティ
その区別がついているかどうか
シスジェンダー女性はトランスジェンダー女性に対してはマジョリティ
それが理解できているか、どうか
得をしている側は自分が得をしているだなんて思わない
だってそれがまるで空気のように当たり前だから
意識もせず運動もせずただ最初からそこにある
それがマジョリティの特権だ
差別をする人は自分が差別をしているだなんて
思ってない 本気で微塵も思ってない
差別ではなく区別、自分を守ってるだけ、と
でもそれは仕方のないこと だってそれが特権だから
様々な生きづらさを様々に感じる人たちがいる
それを認識するのはとても難しいことだ
なぜなら自分は”それ“に関してそもそも生きづらくないから
同じところにいても自分は守ってもらえてるから
”誰“が”どの立場“で”どういう文脈“で
”誰“に対して”それ“を言っているのか
”大それたこと“だと思う人がいるのはなぜか
”なぜ“あなたは”大それたこと“だと”思わない“のか
”差別とは酷いものだ“
”自分はこんな酷いことはしてない“
”だから自分は差別などしていない“
それ以上悩むと
自分が誰かを差別していることに気づいてしまう
自分が人を殺していると
それを防ぐためには考えすぎないのが一番
”ジェンダーや障害を超越した作品を作りたい“
そのためにはジェンダーや障害について
徹底的に勉強しなければならない
それが面倒臭いから”普遍性に落とし込む“
“愛は素晴らしい”
“みんな違ってみんないい”
“いろいろあるけどそれでもみんな頑張ってる”
それ自体は間違ってない でも意味にならない
“気にしすぎ”“考えすぎ”
“せっかくのいい映画が台無し”
そう言えてしまうのが特権だ
どうすれば気づけるんだろう
どうすればわかるんだろう
だけど新世界は誰も損をしない世界
俺が権利を得ることはあなたの権利が減ることじゃない
もしも今後あなたが、損をする羽目になる、と思うなら
それは履かせてもらっていた下駄を脱ぐことになるから
今までの自分の特権を失うことになるから
それを“もったいない”と考えている
それがマジョリティの特権だ
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