第17話 メリッサの過去②

深夜、エリアントス王国にディアボロス帝国が侵入してきた。バイオレンスウイルスでモンスターの凶暴化を引き起こし、暴れる大量のモンスター。


メリッサはまだ寝ていた。何が起きているかも分からず、楽しい夢の世界に居た。





メアリーの目の前にバスターが現れた。


「今までありがとな……」


「どういう事ですか?私と結婚したらこの国には攻めないと約束したはずじゃ……」


「今、離婚する。これで約束は無しだ。この国をディアボロス帝国の支配下にする!!」


「そんなの……許さない。私があなたを倒してみせます!!」


「そんなの無理に決まってるだろ?俺に勝てるはずが無いんだよ。あと、メリッサは俺が育ててやるからな」




バン!!


その音でメリッサは目を覚ました。音のした方に向かうと、メアリーは血を流して倒れていた。


「王がいないこの国は、王国じゃねぇな。この国は、これから、エリアントス共和国だ!!」


「何してるの!!」


メリッサはバスターに声をかけた。バスターは、笑った。


「なあ、お前もディアボロス帝国の幹部になれよ。お前の魔術の腕前は、誰よりも長けている。俺と一緒にこの世界を支配しようぜ!!」


メリッサは嫌だった。ディアボロス帝国を嫌っていた。でも、ここで断れば、メアリーと同じように殺されてしまうかもしれない。


メリッサは、バスターに付いていくことに決めた。


「分かったよ。付いていくよ」


メリッサはディアボロス帝国の幹部となり、トップ7人しか入れないセブンスターの一員となった。





ある日、バスターが1匹の九尾を連れて、私の前に現れた。


「お前、相棒が欲しくないか?」


「相棒?」


「お互いに助け合えば、更に強くなれるぞ。丁度、1匹厄介な奴が残ってたから。お前が育てろよ」


そう言って、去って行った。


この九尾は、人にもモンスターにも誰にも懐かない孤独な世界で生きてきたモンスターだった。


「君の名前はクリスティーヌね」


それから、クリスティーヌと共に色んな国を訪れて、その国を支配して行った。次第に私とクリスティーヌの仲も深まって行った。





「次に破壊する国は、ロイヤル王国だ。そこで鬼のモンスターを使った鬼ごっこが行われている。その鬼にバイオレンスウイルスを与え、暴れさせろ。その中で優秀な人材を何人か捕まえてこい!!」


そんな命令が下された。私達もロイヤル王国に向かう事になった。





鬼にバイオレンスウイルスを付与し、暴れて国を破壊した後、帰ろうとした時、


「助けてー」


そんな声が聞こえた。その声の方に行くと、1人の男が泣きながら歩いていた。その男こそレオナルドだった。メリッサはレオナルドに恋をしてしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る