距離を置こう…?

「っ…は!?」

私が目を覚ますと、場所は学校ではなく…誰かの部屋だった

「こ、こは…?」

「あ!悠!!!!!大丈夫、頭クラクラしない?」

「せ、星那ちゃん…うん、大丈夫…だよ」

そうか…ここは星那ちゃんの部屋なのか…

「……」

「……」

私たちは少しの間、黙ってしまった

「あ、あの……」

「…?」

私が口を開くと、星那ちゃんが微笑みながら聞いた

「私…たち…」

私はゆっくりと言う

息がしづらくて、目の前がボヤける

でも、力を入れて言う

「…私たち、距離を置こう…?」

私はそう言った

「……なんで?」

星那ちゃんは優しく聞いてきた

「私…と一緒に居ると…星那ちゃんまでいじめられちゃう…」

「教室…の、アレみたいな…ううん…それ以上…いじめられちゃう…かも」

その時星那ちゃんはうんうんと相づちをうちながら聞いていた

「わた…しはっ…グスッ…誰かが傷つくのは…ヒッグッ…いや、なの…」

「だからっ…!星那ちゃんが傷つくのはいy(((んぐっ…?!」

私が泣きながらそう言ってると、星那ちゃんが手で私の口を押えた

「……ごめん」

星那ちゃんが私の口を押さえていた手を離し、抱きしめてきた

「???」

「…悠がそう言っても、私は距離は置かないよ」

「!な、なんで…」

すると、星那ちゃんが私の胸ぐらを軽くつかみ、こう言った

「悠が傷ついているのを、眺めてろって言うの!?私は絶ッ対に嫌っ!いつでも悠を守れるように、私はそばに居る!」

「それに…私は…悠のことが…」

星那ちゃんは何かを言いかけていたが、言うのをやめて…

「…ごめん、さっきのはなんでもない…でも、とにかく!私は距離は置かない」

「傷ついたって…悠と分け合えばいいよ!……ね?」

星那ちゃんは私の手を優しく握った

「……うん…ごめん…」

「ごめん…じゃなくて?」

「……ありがとう」

私は笑顔でそう言った、すると星那ちゃんもまた笑顔でこう言った

「どういたしましてっ!」

嫌なことはあったけれど、何故だか力を貰えた…そんな1日だった

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