…ごめん

私たちは教室に戻ってきた

ドアを見ると、黒板消しが挟まれてあった

「……典型的ないじめだね」

星那ちゃんはそう言った

「……いつものことだよ」

私はそう言う

「わた、し…先に入るね…」

私が先に入ろうとすると、腕を掴まれた

「ダメ、私が行くよ」

「な、んで…だい、だいじょう…ぶだよ」

不安になりながら、私はそう言う

「…大丈夫、私が行くよ!」

星那ちゃんは私を抱きしめてから、ドアに手を伸ばした

ガラガラッ

ボスッ

「ケホッ…ケホッ」

星那ちゃんの頭はチョークの粉まみれになっていた

「「せ〜…のっ!!!!!」」

バッシャーン!!!!!!

私をいじめている子たちは星那ちゃんだとは知らずに水の入ったバケツをかけた

「っ…!?」

「キャハハッ!!!惨めな姿wきったな〜w」

いじめっ子たちはケラケラと笑っている

私は星那ちゃんが心配になり、教室へと入っていった

「星那ちゃん、だ、だい、大丈夫!?」

「あ、悠ちゃん!だーじょぶ、だーじょぶ!w」

私は星那ちゃんにタオルを渡した

すると、星那ちゃんは素直に受け取ってくれた

……少し、嬉しくなっちゃった……

「え、せ、星那ちゃん!?!?」

「嘘っ…!?」

いじめっ子たちは…ううん、クラス中が困惑した

そりゃあ、そうだよね、いじめてる奴だと思ったら、みんなから好かれてるヒロインだったんだから

「……悠にいつもあんなことしてるの……?」

星那ちゃんは低めの声でそう言った

「っ!!!!」

「……はぁ」

「…悠ちゃん、保健室行こっ!」

「え?あ、う、うん…」

そうして、私たちは保険室へと向かった

_

保険室へ向かっている途中、私は星那ちゃんにこう言った

「星那…ちゃん、あ、あの…ご、ごめんね…」

「?何が?」

「み、水…とか、色々…」

「…あ〜、あれは私が勝手に動いただけだから」

星那ちゃんはクルッと後ろを向き…満面の笑みでこう言った

「だから、気にしないで!」

「っ…あ、りがとう?」

「うんっ!」

「さ、保健室行こ!」

「う、うん」

そして、私たちは保険室へと向かった

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