第10話 伊吹はステータスを確認しました


『イブキ、もう大丈夫だ』


『ここはレベルシステムの世界だ。お前のレベルは上がっているだろう、そしてスキルポイントをまず、振り分けろ。ステータスと心で念じてみろ』


「すてーーーたす!!」


『いや、違う。声に出さなくてもいい、叫ばなくてもいい、ポーズもいらない、心で念じるだけだ』


「・・・・・・・」


めっちゃ恥ずかしい。

心でステータスって念じると、前になんか書いている。


名前:イブキ

レベル:56

スキルポイント 122


『お前は自分のステータスが見えているはずだ。その中でスキルポイントがあるだろう、それでスキルを設定しろ』


「お前にわかるかどうかしらんが、最初に倒したメタル系のモンスターは、防御力、スピードが最大化されている。クリティカルな攻撃が、連続しヒットないと倒せない。そして、直ぐに逃げる非常に厄介なモンスターだ。そのトレードオフとして倒せば莫大な経験値が入る設定だ。俺は奴が逃げられない奴の腹の中に転移でき、奴に消化される前に、奴の心臓を潰すことができた。奴はモンスターの中で最上位のドラゴン、しかもメタル系であったことから俺たちはあり得ない経験値を転移後すぐに得られた。多分、お前も少しは攻撃らしき何かをしたのだろう、レベルがかなり上がったんじゃないか。俺は得られた経験値を活かし、スキルを設定し、その能力で本来なら生きて帰れないダンジョンの深層部から出られた。同じように、これからお前が自分で生き抜くためにスキルを設定しなければならない。スキルポイント10でスキル設定、スキルのレベル★一つのようだ」


 彼の指導でスキルを設定した。今まで運動なんてろくにしていなかったのに、なんだか体が軽い。そしてこの空間が常に心地よい。スキルの効果なのだろうか。


名前:イブキ

レベル:56

スキルポイント:2

魔力  :★★★★★

意識共有:★☆☆☆☆

身体強化:★☆☆☆☆

空間魔法:★☆☆☆☆

聖魔法  :★☆☆☆☆

格闘  :★☆☆☆☆

薙刀  :★☆☆☆☆

魔銃  :★☆☆☆☆


「イブキ、お前に渡す物がある。この薙刀と魔銃だ」


 真っ赤な薙刀とさっき彼が使っていた黒い銃を渡された。スキルのせいか、何となく使い方が解る。


「これは、俺の錬金術スキルで倒したメタルドラゴンの素材から造ったものだ」


「今から俺と意識共有してこれらの武器を使えるようにする。既にこの空間のエネルギーを感じていると思うが、それが魔力だ。体を使う、武器を使う、その時は、その魔力を常に使うんだ。今から意識を俺と繋げる。身体と薙刀、魔銃を使う際にどう魔力を使うか、それを一緒にやる」

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