第10話 新しい城
セイラは荷物を置くために、ピンクハウス芸能事務所に併設された
モデル専用の寮に案内された。
部屋番号は、207号。
鍵を渡されたので開けてみると…………
そこには、家電製品とベッドが
置いてあるフローリングの部屋だった。
セイラは胸が踊る。
『わぁ~すご~い💕』
セイラは、菅本にお礼を伝えると菅本は言う。
『ここは、あなたの新しいお城ね?バスも備え付けてあるわ!そうね?広さは15畳程かしら?今のあなたからすると……
ちょっぴり贅沢かもね?』
セイラは、嬉しくなり菅本に近づいてさらに、お礼を伝える。
『ホントに。ホントにありがとうございます!私頑張ります!』
『ふふふ。セイラって名前も変えようと思ってるの。』
『げ……芸名ですか?』
『そうねぇ。セイラって響きは良いから、少しだけ変えて……。』
『……??』
『星蘭!!なんてどうかしら?』
『??!えっ?』
『星の元で、蘭の花を咲かす。
そうね?可憐なあなたにはピッタリだわ?!』
『かっ??可憐ですか?え?
名前も素敵です!ですが私は……』
『何か、不服かしら?星蘭?』
『いっ、いえ、もったいなくて』
『ふふふ。そのうち慣れるわ。
自分の可能性を信じて!!頑張って?!』
『はっはいっ!』
あっという間にセイラの芸名は決まった!
『星蘭』
名前の由来も、セイラにとってはとても満足いくモノだった。
ここに来てからは、セイラは売れっ子扱いであった。
確かに、みるみるうちに……セイラは輝き始めていた。
菅本は自信から確信に変わっていた。
『星蘭?申し分ないわ!』
その日の夜……初めての寮での夜に星蘭はワクワクしながら
お風呂に入り、ローズ泡風呂なるモノを初体験する事になるが、
心の何処かで、風斗のあの甘い香りを思い出しながらも、星蘭の頼りない美しい心は………静かに
決心したのだった。
『綺麗になって風斗君に
また逢いにいつか行くわ。』
湯船の中で、泡をふぅ~としながら、ウエストに手をやると
『風斗君の為に、
もっと絞らなきゃね?きゃぁ。』
きゃーきゃーとお風呂から聞こえてくるのだが。
その頃……スマホが鳴っていた。
着信相手は、、、風斗であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます