4月12日 8時3分

体育館裏にて。最近知り合ったギャルと。

「体育館裏に来いとか、現代っ子のあたしでもこれが何を意味するか知ってんだけど?」

「カツアゲかもしれないじゃないですか? 両手を挙げて思いっきりジャンプしてくれたら今日のランチおごります」

「それカツアゲじゃなくて見物料だよ! ちなみあたしは恵里と違ってちゃんとショーパン履いてるから意味ねぇぞ?」

「個人的には生パンでもショーパンでも興奮度は変わりません」

「言うようになったなお前!」

閑話休題。

「陸上部の入部の件です」

「だろうな。入る気になったか?」

「兼任部員だったらいいかなって思っています」

「メインはどこにすんだよ?」

「文芸同好会というものを立ち上げようと思ってます」

「新しく同好会を作るのか!? 意外だなー…」

「毎日は無理ですけど、週に何回か様子だけ見に来るとか。土曜日とかは行けると思います」

「まあホントは毎日見てもらいたいんだけど…。いや、だいぶ譲歩してくれるみたいだしな。ありがと。それでいい」

「一応陸上部の顧問にも確認しますが、その前に交換条件を提示させてください」

「…はあ…そりゃそんなムシのいい話するならここには呼び出さねえわな…。なんだよ?」

「僕が作る文芸同好会に一般会員として入会してください」

「…あたし、幽霊部員になるよ?」

「来たくなるような会にするつもりなので、今のところ問題ありません」

「かっこいいねえ。さすがラブコメ主人公。いいよ、入ったげる」

「ありがとうございます」

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