4月11日 7時25分
通学路にて。いつもの幼なじみと。
「大橋君が文芸部ってどういう風の吹き回しよ?」
「なんか流れでそうなっちゃってたんだ。正直言って、文芸部とかどうでもいい」
「どうでもいいのにあんな世話を焼く? あの女の子が目的じゃないの?」
「そんな邪な考えは持っていない。文芸部も弥永さんもどうでもいいけど、全体的には重要な話なんだ」
「ごめん、言ってる意味全然わかんない。全体って何を指してるのよ?」
「僕の人生そのものだ。僕は今、人生の岐路に立たされている」
「どことどこに行く岐路よ? はぐらかそうたってそうはいかないんだからね」
「この文芸部復活イベントが成功するかしないかの岐路だ。それによって僕の人生が左右される。成功した方がいいのか悪いのか、正直僕にもわからない」
「まさか成功したあかつきにはあの子にプロポーズするとか言うんじゃないでしょうね?」
「弥永さんはどうでもいいと言っているだろ! 流れでそうなったとはいえ、やるからには全力だ。人生かけて取り組むつもりだ。僕はそういう男なのだ」
「なんか随分熱いことを言ってるけど、そんなキャラだった?」
「主人公とは得てしてそういうキャラでなければならないのだ」
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