第41話 戦いが終わって
「ミザデレール、やったな」
「もう、心配しましたのよ。でもすごいですわ」
「がんばったな」
みんなに褒められて、ミザデレールは照れくさそうに「ありがとう」と呟いた。
「おめでとうございます」
パチパチと拍手をし、メフィストフェレスが立っている。
「あ、おまえっ」
ミザデレールが驚くと、
「予め、ゲームが終了したら部屋全体に、回復魔法がかかるようにしておいたのです」
事も無げに、メフィストフェレスは答える。
「しかし、すごかったですね。これが、愛と勇気と友情で戦う魔法少女たちですか……」
────本当にくだらない。
メフィストフェレスの言葉に、エミュルとミザデレールは怒りを感じるが、ユーリアは言う。
「お前にとっては、そうなんだろうな……」
ユーリアは半眼の眼差しで、メフィストフェレスに述べる。
「ユーリア・リュンベルト。貴女は人と群れなくても1人でやっていけるでしょう? なぜ、こんな自らよりも低能な者といるのです」
メフィストフェレスの意見にユーリアは、
「仲間といた方が、楽しい……」
こう言葉を返した。
「ユーリア……」
「ユーリアったら……」
「姐さん……」
他の魔法少女たちが感激した。
「……では、こちらのワープポイントへどうぞ」
マス目の盤上の真ん中に、紫のワープポイントが現れた。
ワープポイントに向かう魔法少女たち。そこへ、メフィストフェレスがユーリアに向かって歩いて来た。そして、身体を屈めてユーリアの耳元で、こう囁いた。
「仲間が欲しいなら、どうぞ悪魔の仲間へ。貴女がいれば私も、城の生活がより一層楽しめそうですよ……」
「……」
メフィストフェレスの言葉に、彼を見上げるユーリア。
「ユーリア、どうした。次に行くぞ」
エンビの声にユーリアは頷いて、トテトテと歩いて行く。
「では、ご機嫌よう。魔法少女のお嬢様方」
メフィストフェレスに見送られながら、魔法少女たちは次の場所へとワープしていった。
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