第39話 メフィストフェレスとの戦い

 そうして魔物をメフィストフェレスに当てていき、とうとうその時がやってきた。


「では、私も動くことにいたしましょう」


 メフィストフェレスはゆったりとした動きで、歩いて来る。


「ミザデレール、ハヤテのシップですわ」


「わかった」


 エミュルのアドバイスに素直に従い、ミザデレールは慌てて足に『ハヤテのシップ』を貼る。


「スースーしてよく効く。足も速くなった」


 そうして、フィールド場を逃げ回る。だが、レベルの高いメフィストフェレスの方が、足が速かった。


「戦闘になっちまった」


 ミザデレールは覚悟をする。

 ここまでで、ミザデレールのレベルは18になっていた。メフィストフェレスとの差は、12レベル。


「ミザデレール、トキハヤの薬ですわ」


 トキハヤの薬。相手のターンが速くなる薬だ。


「わかった」


 エミュルのアドバイスに従い、ミザデレールはメフィストフェレスに投げつけた。


「おやおや」


 メフィストフェレスは避けずにアイテムを受ける。


「私のターンを速めて、良いのですか?」


 メフィストフェレスが笑う。


 そして……


『メフィストフェレスの攻撃。ミザデレール様にダメージ40』


『メフィストフェレスの攻撃。ミザデレール様にダメージ45』


『ミザデレール様、現在の体力、35』


 と、あっという間に体力を減らされた。


「逃げろ、ミザデレール」


 エンビの声にミザデレールは頷き、戦闘から逃げる。


「薬草、食べとこう」


 そうして、薬草で体力を回復する。


「ミザデレール、メフィストフェレスに毒の粉ですわ」


 次いでエミュルが声を張り上げるのを聞き、ミザデレールはその通りに『毒の粉』を投げる。追い続けるメフィストフェレスに『毒の粉』が当たる。


「つっ……」


『メフィストフェレスに毒のダメージ、15』


『メフィストフェレスに毒のダメージ、22』


『残りの体力、63』


 ターンが速くなったせいで、メフィストフェレスの毒のダメージも2回続く。


「なるほど。それでトキハヤの薬ですか」


 メフィストフェレスは感心した様子で驚く。


「では一気に叩きますか」


 と、メフィストフェレスが早足でミザデレールに向かって来た。


 そして戦闘になり、


『メフィストフェレスの攻撃。ミザデレール様、ダメージ30』


『メフィストフェレスの攻撃。ミザデレール様、ダメージ25』


『ミザデレール様、残りの体力、65』


 またすぐに、体力を減らされる。


「ミザデレール、次は痺れ粉ですわ」 


 エミュルが一生懸命に、ミザデレールをサポートする。


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