パレードって馬鹿ですの!?大きな音出すなって言ってるんですわ!
『ハーシュさまぁ!』『ハーシュ!ハーシュ!ハーシュ!』『白狼騎士団バンザーイっ!!』
ギチギチッ!ギチギチギチギチッ!
チッ!イモダス…なんて強固な鎖を…そんなに私は信用ないかしら?確かに鎖を切ろうとしてますけど?
私はブチギレそうですわ…馬鹿共が騒ぐ大きな音…コレホント苦手…後、臭い…香水付けてる馬鹿がいますわね…臭いったらありゃ…
『パーンッ!』
うおぁっ!?
クラッカー…駄目…雷…駄目…腰が…誰か花火しやがりましたわ…私は花火の音を聞くと腰が抜けますの…今も腰が抜けて失禁してますわ…
戦場であれば、団員は全員、耳栓と鼻栓をして、イモダスの発信する首輪の電気信号だけで白狼騎士団は雷鳴の如き働きをする。
しかし、今日はパレード……耳栓も無ければ鼻栓もない。不快不快不快、不快しかありませんわ!
今でも腰が動かなくとも腕だけで皆殺しに…
イモダス…あぁイモダス…貴方はなぜこのような試練を私に…
「イモダス副団長〜♥雌狼部隊のボルゾイーヌですぅ♥」
細見長身の槍使い・雌狼部隊隊長、トサイーヌと並ぶイモダスの懐刀…ボルゾイーヌ…辺境貴族の糞令嬢…イモダスに好かれる為に尻穴でも見せるつもりかしら?
発情した雌犬がイモダスに何用ですわ!?
「金獅子騎士団の方がハーシュ団長にお目通り願いたいそうですわ〜♥早くくれてやがりましょうよ〜このクソ犬♥」
はぁ!?ワタクシは一ミリも用はないんですけども!?
「まずいな…今はまずい…ボルゾイーヌ…もし俺が…合図したら…ゴニョゴニョ…」
「プププ♥ソレは良い見世物ですわぁ♥早くやりたいですわね♥」
「いや、合図したらな。」
「分かってますわぁ、御主人様♥」
ぶっ殺すぞボルゾイーヌ!?私の剛大剣レーヴァテインヌで肉片にされたいのかしら!?
殺意をボルゾイーヌに向けていたら糞獅子騎士団の糞団長がやって来た…
「マッでぐだぜぇ!まだダンチョウは…ぐわぉ!?」
「煩い!醜い三下は引っ込んでろ!」
トサイーヌが喧嘩キックで童謡のおにぎりの様に転がる…トサイーヌ、貴方本気出したら殺せるでしょうに?
「ハーシュ団長、ご機嫌麗しゅう。」
貴族の挨拶でやってくる金ピカ鎧の馬鹿。
金獅子騎士団・団長のシーシ…死ねや。
うるせぇなコイツ、ご機嫌最悪ですわ…貴様のせいで…睨みをきかせていると横からイモダスが出てきた…
「お久しぶりです、シーシ様。ご挨拶はまた王城で後ほど…ぐわぁッ!?」
「煩い!醜い三下は引っ込んでろ!」
素早くボルゾイーヌが槍を回しながら、シーシの喧嘩キックで倒れているイモダスの前に立つ…
「幾ら同じクソ犬と同じ侯爵家といえど騎士団副団長を足蹴とは関心しませんわぁ…」
「おやおや、これはお美しい三下…こちらでお茶でもいかがですか?」
余りに酷い『さんした』の天丼にブチギレた。
煩い!醜い三下は引っ込んでろですわぁっ!?
突如ウマダス!じゃなくてウマオがいななき、走り出した!
私は拘束されている状態…つまり?
非情にも馬から受け身も取れず、衆人環視の前でウマオから飛ぶように頭から落ち、引きづられる侯爵の令嬢であり、騎士団長の私。
街の奴等が『こんな時でもやるんだぁ(笑)』みたいな顔…ふざけるなですわ!?見せもんじゃないですわ!
視界の隅にニヤついたボルゾイーヌ…コイツ!?
何か無意味に槍回してると思ったらこの為!?
ウマオのケツに槍刺しやがりましたの!?
あまりの怒りに歯茎から血が出るほどの怒りが私を襲いましたわ!
ただ、怒りで破壊できたのは轡のみ、口が自由になっても何も解決しませんわ…せめて一太刀!
「ボルゾイーヌ!シーシ!死ね!シーシーシーシー死ねぇっ!…」
そのまま城の方へウマオに引きづられていく私…
イモダス…貴方がしたかったのはこんな事なのかしら?…私には…天才が理解出来ませんわ…
笑われながら城に付くとイモダスのお付きのクソ参謀…白髪で眼鏡、ローブ姿の別名・震えのチワワン(♀)が待っていましたわ…
「はぁ、結局団長はこれか…本当に戦闘以外役立たずだな。暴力だけの権力者、哀れなピエロの団長。脳味噌ミジンコだね…イモダス副団長が可哀想…」
「フンッ!イモダスの真似だけは一丁前ですわね糞ガリ便。頭を使ってもそのミニチュア脳味噌では、そのミニスカーㇳの中にイモダスのイチモツは一ミリも入りませんことよ?」
プルプル震えるチワワン。同じ潜在犬種族…気が短いのは同じですわ…イモダスなら怒りのエナジー等一ミリも見せず淡々と処理するわ…所詮、猿真似ならぬ犬真似だわね。
「ぼ、ぼくはともかくイモダスさんを、ば、馬鹿にするなよ…」
「何訳の分からない事を言ってるのかしら?馬鹿にしてるのはあ・な・た・だ・け・ですわ」
ブルブルブルブルッ!プシッ!プシーッ!
哀れなチワワン、怒り漏らししたわ…スカートの下が泉になってましてよ?
イモダスと連携したつもりで私を回収しようと思ったのでしょうね。元々短気な暗殺者のクセに気の使える知恵者気取ろうったってそうはいきませんわ…
「く、くく、クソ犬団長、殺す!」
さぁ、来なさい。貴女の2本の逆手匕首が私の拘束具を切った時が貴女の最後よ…ウフフのㇷ〜
「待て!チワワン!それまでだっ!」
この声はイモダスっ!?
「副団長!このクソ団長を殺させて下さいっ!この!このクソ漏らし団長をっ!『パンッ』キャンッ!?♥『パンッ』ヒャメ!?♥『パンッ』いもひゃすひゃま!?みんなみてりゅ♥『パンッ』イッ♥アモッ♥ダッ♥『パァンッ』イグッ♥う…」
ガクっと落ちた…チワワンがイモダスにしがみつきながら失禁し失神した。ちょっと臭い…多分、大もいってますわね…
チワワンは白狼に入る前は暗殺ギルドの死神と言われた殺し屋だった…私なら軽くいなせますけど…イモダスの様な一般人が本来敵う相手ではないのですが…それにしても…
ゴクリ…
喉がなった…あれは『イモダ・スパンキング』…
あのチワワンをケツ叩き4発で気絶…更に一発目をくらうと「もっと♥」となってしまう小型犬対策の躾だ。勿論、私もなりますが…
ボルゾイーヌ等、大型タイプには普通に顔を殴る昭和のブリーダースタイルだが、犬種により切り替える、それがイモ出すスタイル…
そして馬に乗って後から来たボルゾイーヌは、鎧の隙間から尻自らを出し小型犬スタイルを希望しやがりましたわ…
「市街地で団長の痴態を隠し通せた事、ご褒美を要求しますわぁ♥」
「良しっ!ほら…」グシャッ!
尻を出してスパンキングを要求するボルゾイーヌの顔にマカロンを容赦なく叩きつけた…
イモダスの恐ろしい所はエナジーだ。
圧倒的群れのリーダー感。
団長は私なのに…何故か群れのリーダーのエナジーが出ているのですわ…そのせいであのような狼藉が許されてしまう…証拠に不満気だが顔面に叩きつけられたマカロンをモシャモシャ食うボルゾイーヌ…アイツだって悲愴ロンギイヌの使い手、辺境の蛮族をいつも数人串刺しにして歩いていた事から、串刺しのボルゾイーヌと呼ばれる程の手練の筈ですのに…
「今日のMVPはウマオとトサイーヌだな」
「うへへぇあでいがでぇな」「ヒヒーン」
頭を撫でられるウマオとトサイーヌ…何なのですか!?動物好きの同性愛者なのですか!?(ブサイク専)
「さて、やっと王城についた、上手くは…まぁこんなもんかとりあえず成功としてぇ……はぁ…次は王と謁見かぁ…これが一番キツイな」
団長が馬に引きずられて登城のどこが成功なのですか!?
「イモダスッ!?イモダス!イモダスッ!貴方!何をしているかわかってらっしゃるのですか!?後で絶対マウンティングですわ!マウンモガっ!?」
今度は喋っている途中にマカロンを突っ込まれた…
「モガガッ!モシャモシャ…貴方!私を何だと思っているのですか!?ハッハッハッハッ!団長ですわよ!?王とちゃんと謁見すれば良いんでしょう!?出来ますわよ!早く解放しなさい!」
「解放しますけどぉ…本当に頼みますよ?反逆の騎士団とか言われてたら俺の仕事が…後、チワワンは手を離せ…」
反逆だろうがなんだろうが知ったこっちゃねぇですわ!謁見…メチャクチャにしてやりますわ!
ホホホホホホ
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