【シリーズ恋イカ短】恋する令嬢女白騎士団長が田舎から出て来た芋作副団長をマウンティングするけど言う事を聞かない【マンφ千代・著】
マウンティング令嬢、副団長イモダスにマウンティングする前に一本取られる
マウンティング令嬢、副団長イモダスにマウンティングする前に一本取られる
「イモダスッ!♥イーモダスっ!♥イモダス!♥」
イモダスが我が家に執事としてやってきた時、私は嬉しくて嬉ションした。
幼少の時、イモダスの故郷に良く長期休暇で行っていた。
その時に出会ったイモダス…彼はずっと私のしたかった事をしてくれた。
ボールを投げる、すごい速度で引きずる、全身マッサージ…
自然と勉学にも身が入りあらゆる才能が開花した。
どんな世界だってイモダスと一緒なら怖くない。イモダスとならなんだって出来る…そう信じていた。
しかし我が家に来たイモダスの一言は非常だった…
「トイレの躾、出来てないじゃないですか…こんな年まで嬉ションするなんて…こりゃ時間がかかりますよ?」
躾?…それからも非道の数々…しかし何故かイモダスに逆らえない自分かいる。
そして今…いくらなんでもこれは…
「イモダス…イモダスッ!…いい加減にしなさい!…貴方はお父上から私に関する全権を任されているとはいえ…これは流石に許されない事ですわッ!…聞いてらっしゃるのですカッ!?ムゴゴっ!?」
そして今…口に細い紐状の物を噛ませ、私を黙らせた男。
この男は我が白狼騎士団の副団長・イモダス…田舎町で生まれ、ワンちゃんのトップブリーダーの家系に育った男、荒くれか貴族の坊っちゃんしかいない騎士団という場所には余りに似つかわしく無い一般人の男、そして伯爵令嬢の私が婚約者として逆指名した元・フィアンセですわ。
まぁ、それは今度詳しく教えますけども?
とにかく私はこの男を許せないのです…
「毎度のことなんだから、いちいち騒ぐのやめてもらえませんかね?嫌なんですよ…シベリアーナ婦人、貴女のお母様が『呪いの首輪で電気をながす、もしくは棒で鼻を殴れば黙るわ』とか言ってましたが…一応元婚約者で騎士団では上司ですからね…」
そ、そんな事をしても…だ、黙りませんわよ!
私は、キッ!とイモダスを睨みました。
しかしイモダスの慇懃無礼な態度は止まりませんでしたわ…
「もう、諦めましょうよ…良いじゃないですか?お相手は金獅子騎士団の団長で、逞しくもお優しそうな方ではないですか?公爵家に生まれたという立場で…と怒りなのは分かりますが…嫁ぎ先にも私はお付きで行きますから…ね?」
このパレードの後、半強制的にお食事会兼お見合いをセッティングしやがったのですわ!このバカ!
わ、私はイモダス以外とは…♥とか言っている間に私を魔法道具で拘束していくイモダス…前々回のパレードが余りに喧しくて、花火職人に吠えまくったらこの有様…だからって酷くないかしら…
イモダスがパチンっと指を弾くと轡が消えた…
「何も余計な事をしなければこんな事しませんよ?公爵令嬢らしく、人らしくパレードをこなし、お見合いをしてくれれば…」
ガヂャンガチュン!カクカクカクカクカク
「イモダスッ!ハッハッハッハッ!貴方!私の気持ちを知りながらこの様な仕打ち!早く正面からマウンティングさせなさい!早くっ!見なさい!この腰振り!もしこの様な拘束が無ければ今頃貴方は私の下、マウンティングふぐぅっ!?」
また轡を付けられた…今度は透明なまま…
「はぁ…めんどくせぇな…舌を出しながら「ハッハッハッハッ」何て言ってる犬を信用しろと?さてと、後はこのアーマードレスを着せて…と。いやぁしかしスカートとは便利だなぁ、団長の粗相を一気に誤魔化せる素晴らしい衣装だ。ね?団長、素敵ですよ!」
最後に貞操帯…ではなく布オムツの様なものを付けられた…
「ブツブツ…すぐ漏らすからな…こいつは…ブツブツ」
乙女…ではないけれど…なんて言葉遣い…態度…
最後に私に白狼騎士団のマントを被せる。顔以外の全身を隠すように覆い被せ、引きずるように外に出す…最後に口元だけを隠すヘルムを被せられイモダス拷問具が完成した。
「ウマオ!来い!ウマオ!良し!よく来たな!今日も頼んだぞ!何でウマオの方が賢いんだよ…」
細かい所まで私への誹謗中傷が止まらないイモダス…
私は拘束されたままウマオ(馬)に乗せられた…首輪に手綱を繋げる。
外から見れば大きなマントをつけた白狼騎士団団長ハーシュなんでしょうけど…だが中が見れば完全な罪人の市中引き回しの刑ですわ…
「ハーシュ様のてん準備は出来ましたかな?イモダス副団長…」
イカついゴリラとジャガイモの中間みたいな傷だらけの男…特攻隊長のトサイーヌが来た。
コイツも駄目ですわ…イモダスの言いなりですもの…
「お?トサイーヌ。すまないないつも待たせて。軍の方は万全か?」
「多少整列に手間取り何人か興奮して吠えた奴だけ蛮族の捕虜を入れるケージに麻酔打ったあと一緒に入れました。まぁまぁ!大丈夫でしょう」
「そうか…」
味方であれ躾が出来てないと捕虜と同じケージに入れる…この非道こそがイモダスの裏の顔…恐ろしい男なのですわ…
「今回のパレードは失敗出来ないからな…よし、行くぞ!」
そしてパレードが始まる…恥辱のパレードが…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます