第26話

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蒸気機関車スネグーラチカは、そのイメージに合わせて青と白のカラーリングが施された。

無骨な鉄の塊が少しだけ優雅に見えた。

貨物車や客車もそれに合わせて作られてゆく。


ロケット号はあまりにも乗る人が居ないので、客車の後ろの方に荷物を載せている、こちらの世界でいう小包に相当するだろう。

「郵便を忘れてましたね」

マグダレナは、クイッと眼鏡を直した。

彼女は、定期的に自分らが作った物を見に行き、運用のされかたなどを確認している。

その時々に気になる事を調べるということもしていた。

「あー、そういえば完全に頭から抜けてたなぁ」

アレクサンドラは、言われて初めて気付いたという顔をしている。

「郵便?」

パックが聞いた。

「手紙や荷物を届けるサービスだよ」

「へー」

パックは反応が薄い。

「住所がしっかり決まっていないとうまく働かないものだから、これからでちょうどいいんじゃないですか」

フローラが言った。

「そうですね、戸籍調査が完了している定住者に限定して運用するのは可能ですわね」

「住所不定者がいるってことか」

クレアがパックを見る。

「なんだよ、ボクたちは集落に定住してるよ」

「名前が全部パックってのは直した?」

「皆、戸籍調査の時に区別するための名前をつけたよ」

パックは心外という風に言った。

「雪姫様の傘下に入ってる部族は皆、戸籍調査を受け入れ始めてるんだ、郵便っていうサービスを開始しても無問題だよ」

「悪い、悪い、ちょっとからかってみたくなっただけ」

クレアは全然悪びれもせずに言う。

「郵便配達は能力的にアールヴが合うような気がするね」

「うむ、じゃが、鉄道があればそれでいじゃろ」

スネグーラチカは、とにかく鉄道に絡めたいようだ。

「鉄道がない地域は?」

「商会に委託するのがいいんじゃない?」

クレアが聞くと、静が答えた。

既にガング商会をはじめとする各商会に輸送機能を担ってもらっている。

もう一つ増えても問題はないだろうという考えだ。

「商会がいかない地域は?」

「それこそ、アールヴに頼ればいいよ」

パックが答える。

「ボクたちは知らない土地を見に行くのが好きだしね」

「そうだね、じゃあ配達人はアールヴたちを雇えばいいよ」

「ならば、シズカの担当にするか」

スネグーラチカは、さらっと決めた。

「え?」

「アイディアを出したのじゃから、やってくれ。フローラは講義で忙しいから、マグダレナ、アレクサンドラ、クレアが手伝ってくれ」

「うわ、そういうことになるのかよー」

「言い出しっぺの法則とか久しぶりに聞きましたわ」

「ぐえー、やぶへびだった」

三人は大げさにリアクションしている。


郵便の概念をフロストランドの住民に説明するのは、それほど難しくはなかった。

町に郵便を受け付ける窓口を置く。

集荷して郵便局へ。

郵便局で仕分けして、宛先の方面へ輸送。

輸送は鉄道、商会へ委託、直接雇用による配達という三つの方法を使う。

既に作り上げた運送網を利用できるので、一から構築するよりは楽である。


まず郵便窓口を駅に設置した。

形を後から整えただけだが、駅員に補助金を出して郵便業務もこなしてもらう。

鉄道を使うことが分ってるものは、そのまま乗せる。

郵便局から出荷されてきた郵便物を受け取って、行き先毎に乗せる。

というような仕事もしてもらう。


町中にも窓口を設置する。

これは宿屋、酒場などの店に委託した。

郵便物の有無に関係なく、月にいくらの委託料金を払うようにした。

これなら多少面倒な仕事が増えるが、一定収入となる。


郵便局は建物を増設することにした。

通りに対して横長な建物だ。

通りに面した側には窓口となるオフィスを置き、裏側には物流センターを作る。

一方は集荷口、反対側は出荷口とした。

集荷、出荷には馬車、ソリ、蒸気自動車などの車両を導入する。

車両で集荷した郵便物を物流センターへ持ち帰って、集荷口へ下ろし、物流センターで仕分けをして方面毎にまとめられる。

出荷口から車両で出荷され、鉄道、商会へ向かう。

直接配達は、そのまま配達員が受け取って配達する。


「切手作る?」

静は聞いた。

「いや、ハンコを押すだけでいいよ」

アレクサンドラが言った。

「切手を製造する工場はすぐには作れないし、面倒だしね」

「いずれは作ってもいいんじゃないの?」

クレアが言った。

「切手マニアってどこの世界にもいるからね、スネグーラチカの記念切手とかいいかも」

「うーん、悪くないかもねぇ」

「印刷技術がありませんわよ」

マグダレナの眼鏡がキラリと光る。

「じゃあ、ヴァルトルーデさんに丸投げだね」

「丸投げ言うな」


中央の郵便制度ができあがっても、地方で配達する部所がなければ機能しない。

という訳で、静たちは地方へ視察に行くことにした。

ちょうど南北線が完成しているので、パックの集落へ行くのに時間はかからない。

「私もいくぞ」

スネグーラチカも着いてきた。

「さすが鉄道好き」

「うるさい」

いつものやり取り。


鉄道でパックの集落へ向かう。

客車の窓から見えるのは、ひたすら長閑な風景。

畑、木々、丘などなどである。

「のどかだねぇ」

「ああ、後ろの荷物の山を見なければだけどね」

静が気持ちよさげに言うが、クレアは肩をすくめる。

乗客より荷物の方が多い。

「乗車賃をもっと安くするべきかのう」

スネグーラチカは考え込んでいる。

「安易に値段を下げるのはダメですよ」

マグダレナが眼鏡の縁をクイッと持ち上げる。

「基本的には国営なので低運賃は可能です。でも限度というものがあります」

「利益は出さなくてもいいけど、赤字のままずっと運行するのは経営が破綻する原因だよ」

クレアが後を続ける。

「もっと言えば館の補助金なしでも運営できるようになってゆかないとダメだね」

「貨物で利益を出せばそれでいいでしょ」

静は言った。

「いっそ運賃ただに…」

「客が溢れるくらい入るぞ、それ」

クレアがジト目で静を見る。

「あー、お腹空いたなー」

アレクサンドラが言った。

座席に体を預けてダラダラしている。

「なんか食べ物とか売らない?」

「だから、客がいないからイミネーだろ」

クレアが呆れている。

「こんなこともあろうかと、用意していますわ」

マグダレナがバスケットを取り出す。

「いや、それマッドサイエンティストのセリフだからな」

クレアはツッコミで忙しい。

マグダレナはサンドイッチを取り出す。

「麦茶もありますわよ」

麦茶は瓶入りである。

「わーい、マグダレナのサンドイッチ好きー」

「うーん、うまいッ」



パックの集落に到着。

駅から出ると、パックたちが出迎えた。

「雪姫様だーッ」

「おおーッ」

もの凄い人気である。

パック族はスネグーラチカの熱狂的信者だというのが実感できた。

大魔法使いのパックがあらかじめ精霊で伝言していたので、集落では歓待の準備をしていた。

「雪姫様にお越し頂けるとは光栄でございます。案内役のブラウン・ニーと申します」

出迎えた者たちの中から、少し賢そうな顔つきのパックが歩み出た。

服を着ているので分らないが、恐らく肘のところの毛が茶色なのだろう。

「休憩いたしますか?」

「いや、先に駅を見せてもらえるかの?」

「ではこちらへ」

スネグーラチカが言ったので、ブラウン・ニーの案内で駅を視察することにした。

「パック族から駅員を雇い入れてると聞いています」

マグダレナが調査メモを見ながら説明する。

「力仕事はどうしとるのじゃ?」

「近隣に住む、体躯の大きな妖精族に来てもらってるようですね」

「ああ、プーカたちか」

スネグーラチカはうなずく。

「プーカって?」

「ゴブリンの一氏族で、獣の頭を持つアールヴです。馬、羊、山羊の頭が多いですね」

静が聞くと、ブラウン・ニーが答えた。

「アールヴの中では力が強い方に数えられますが、おつむが弱い訳ではありませんので他の仕事もこなしてもらってます」

「ふーん」

「此度の訪問では郵便制度の件について相談したい事があるのじゃ」

「伝言を受け取ってます、鉄道による荷物の取り扱いは既に鉄道職員が行ってますので、郵便物の取り扱いについては問題ありません。

 郵便物の配達は、我々パックが適していると思います」

ブラウン・ニーはすらすらと答えた。

「我々パックは落ち着きがなくて、しょっちゅうどこかへ行ったりしてますので、歩き回る仕事はお手の物です」

「ふふふ、冗談が上手いな」

言って、スネグーラチカは駅の視察を終えた。

郵便物の集荷は駅で行えば済むので、特に何かをする必要はないようだ。

パックの集落ではやっと貨幣が浸透してきたばかりなので、店がほとんどない。

駅でも売店を開いてみたらしいが、閑古鳥ですぐやめてしまったらしい。


駅を見終わったら、集落を一回りする。

ボイラーが所々に設置されている他は、特に見所がない。

雪姫の町と比べたら悪いが、フロストランドの集落は大体こんなものだった。

視察を終えて、パックの集落で最も大きな家に宿泊することになった。

訪問客が来る前提で建てられた家らしい。

ファンタジーRPGでいう村長の家だろう。

「郵便も駅員にこなしてもらうということで良さそうじゃな」

スネグーラチカは満足そうに言う。

「そのうち蒸気自動車を導入して、道路回りも整備してゆけば便利になるじゃろうな」

「蒸気自動車ッ!」

ブラウン・ニーが目を輝かせる。

「あれはすごく面白そうです」

「……パックに自動車預けたら速攻でレース始めそうだなぁ」

アレクサンドラがジト目でブラウン・ニーを見た。

「……そんなことはありませんよ?」

ブラウン・ニーは言ったが、声が震えている。

「こっち見て言えよ」



ヴァルトルーデはスカジと一緒に製作の仕事を続けていた。

旋盤の他にも工作機械を作っていて、


ドリル工具を回転させる穴あけ加工、

ドリル工具などであけられた穴の内面を所定の大きさにする中ぐり加工、

専用の工具を回転させ平面・曲面・みぞなどを加工するフライス削り、エンドミル削り、みぞ削りなどといった加工、

切削工具の代わりに砥石車を用いて加工する研削、


などの加工ができるようになっている。

足踏み式では追いつかないことから、発電機から電気を引いて電動に移行している。

これらの工作機械を用いて、改めてボイラー、発電機、シリンダー、ポンプを作り直している。


「ヴァルトルーデ、その懐に下げているのは何だ?」

スカジは時々服の陰に見える物を不思議に思っていたらしく、ストレートに聞いた。

「ん? ああ、これは銃だ」

「銃?」

「えーと、弓矢の発展形で、弾丸を発射する武器だ」

「ふーん、良かったら見せてもらえないか?」

スカジは単純に興味を惹かれたらしい。

「うん、ちょっと待ってくれ」

ヴァルトルーデは上着を脱ぎ、皮のホルスターから銃を取り出す。

「銃と言っても、火薬が入手できないから、バネ式だ。小さい矢を射出する」

形はピストルだが、銃身には小さな矢が入っている。

鋳造した部品を削って形を整えて組み立てたもののようだ。

ヴァルトルーデは矢を取り出して、

「構造上、射出角度が水平以下になるとダメだ。矢が落ちてしまうからね」

バネ銃をテーブルに置く。

矢もその隣へ置いた。

「筒の中にバネが仕込んであり、それが縮んだ状態で保持されている。

 この引き鉄を引くと、バネが戻る勢いで矢が飛んで行く仕掛けだ」

「へー、面白い発想だなぁ」

スカジは感心している。

戦闘面では「斧!」、「ハンマー!」と脳筋なドヴェルグだが、こういう構造物には理解を示すところがある。

「見せてくれッ!」

「どうぞ」

ヴァルトルーデは笑顔で言った。


「これ、量産したら戦が変わっちゃうんじゃね?」

スカジは何の気なしに言ったが、

「私たちの世界にはこういう逸話がある」

ヴァルトルーデは言った。

どこか遠くを見ているかのようである。

「石弓が発明された。王様が言った。『これで戦が終わる』」

「石弓で? ないない」

スカジが否定する。

「そう、そんな事にはならなかった。さらに戦が激化した。いや、幅が広がったというべきか」

「…なるほど、兵器の開発は気をつけて行わなければならないということだな」

「理解が早くて助かる」

ヴァルトルーデは椅子に座った。

「そうは言っても、技術の発展というのは一度進んでしまえば止まらない」

「わはは、そう難しく考えんなよ!」

スカジは明るく笑い出す。

「世の中、考えすぎると上手くいかんよ」

バシバシとヴァルトルーデの背中を叩いた。

「ぐはッ」


「淑女たち、昼ご飯持ってきたよ」

巴が入ってきた。

フローラ、ジャンヌ、ヤン、ヤスミン、パックも着いてきている。

昼食が入っているのだろう、バスケットを携えている。

「みんなでゾロゾロ来たの?」

ヴァルトルーデがジト目で見ている。


ちなみにパトラとアナスタシアは館で食べている。


フローラがバスケットからサンドイッチを取り出す。

皿がないので適当な紙を敷いている。

お茶が貴重なので、最近は麦茶を淹れていた。

「そうそう、最近、果物を漬け込んでいるんだ」

「あー、メルクでみたヤツね」

「缶詰にできればなぁ」

「煮沸して滅菌しないとダメだな」

ヴァルトルーデが言った。

「缶を作る技術も確率しないと」

「それより、このバネ銃すごいな」

巴がテーブルに置いたままの銃を手に取る。

「これで撃たれなくてよかったねぇ」

ヤンが身震いした。

「あの時はすまんかった…」

ヴァルトルーデはペコリと頭を下げる。

「いや、過ぎたことだ」

巴は動じない。

「勝敗は兵家の常だし」

わははと笑って、ヴァルトルーデの背中をバシバシと叩く。

「ぐはッ…」



「基本的な事かもしれないんだけど、アールヴってどれくらい種類がいるの?」

静が聞いた。

夕食の最中だ。

肉やチーズのスライス、黒パンのスライス、キノコのキッシュ、キノコのシチュー、鱈のスープ、ニシンの酢漬け、酸味のある野菜の漬物などが振る舞われている。

「そうか、その辺は説明しとらんかったの」

スネグーラチカが肉とチーズを乗せた黒パンを頬張りながら言った。

「そもそも、フロストランドに住む者は皆、アールヴじゃ」

「え?」

「アールヴの中でも、ドヴェルグ、トムテは数が多くなってな、その輪から抜け出た」

「妖精の系統は、古の学者も研究しています」

ブラウン・ニーが、その後を続けた。

「研究者の多くは、精・霊・物、四大元素の分類を採用しております」

「そうじゃ、万物はすべて精から始まる。精が受肉して枝分れしたものが生き物じゃ」

「精のまま残ったのが精霊、妖精はかなり精霊に近い存在です。我々が魔法を使えるのもそのせいですね」

「ドヴェルグ、トムテ、人間があまり魔法が使えぬのは、精霊から離れておるからじゃ」

「じゃあ、ボーグは?」

静は更に質問をしてみた。

「ボーグは神族の末裔じゃ、精の中心におったものが徐々に劣化して世に落ち着いたと言われておる」

スネグーラチカはキッシュを頬張っている。

「アールヴは地水火風の四元素に分けると分類しやすいのです。

 コバルト、プーカ、ノッカー、トロルなどは地、

 メロー、セルキーは水、

 パック、ケット・シー、リャナン・シー、ピクシーは風、

 といったように分けると分りやすいのです」

「火がないけど?」

クレアが言った。

「それは地域性というヤツじゃ。火のアールヴはムスペルランドに多い」

「ピクシーって、羽根付き妖精のことか」

アレクサンドラが言う。

「じゃあ魔法も元素に合わせてるのかね」

「いや、大魔法使いのパックは複数の元素の魔法を使えるじゃろーが」

「あそっか」

スネグーラチカがスープを飲みながら言うと、アレクサンドラは頭を掻いた。

「じゃあ、それぞれのランドにアールヴがいるわけ?」

静がまた聞いた。

「ミッドランド以外はアールヴや他の種族がいる」

「ドヴェルグ、トムテはそこに入るのかな」

「うむ、ニブルランドにはニドヘグがおる、アレフランドはそもそも妖精の国じゃ、様々な部族がおる」

「ニドヘグ?」

「トカゲのような姿の種族です」

「リザードマンかね」

クレアがつぶやく。

「リザードマンか、そういう呼び方をするのじゃな、そちらの世界では」

スネグーラチカは目を閉じている。

(…なんだろう、前も同じようなことを言ってたっけ)

静はちょっとした違和感を覚えた。

だが、あまり頭の回る方でもない静はその違和感を上手く表現できなかった。



翌日は午前はダラダラと過ごし、午後便で雪姫の町へ帰る。


郵便制度はすぐに実施され、また一つ雪姫勢力圏の生活が便利になった。

しかし、それは格差が広がるということでもある。


非雪姫勢力圏の生活は旧態依然としている。

フロストランドの最北は氷の海であり、最も厳しい環境と言える。

漁業がメインで産業らしき産業もない。


西は山岳地帯で、地形的に畑がほとんど作れない。

産業は鉱山で鉱石を掘ることだけ。

南東部に比べれば貧しい。


この格差が恨みを生じる。

雪姫に与さないのはそういう理由がある。


マグダレナは聞き込みを続けてゆき、この辺の事情を理解していた。

連合を提案したものの、本音では実現は難しいと思っていた。

クリアするべき課題が多すぎる。

皆で尽力すれば実現不可能ではないだろう。

しかし、そこまでゆくのに何年かかるだろうか。


だが、これを放置するわけにはいかない。

遠くで起きているものと思って放っておくと、後でそれが大きくなって取り返しが付かなくなるほど成長する。

マグダレナは考えていた。

何か方法があるはずだ。


スネグーラチカは住民たちに優しすぎる。

従わぬ者を無理に傘下に置くことはできないだろう。

だとしたら、誰が。


「……私たちしかいないわね」

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