第6話いたずら……2

あれは、34年前。小学生3年生の頃、学校でカンチョーが流行っていた。

僕には関係ないと、休み時間窓に肘をつき、股を半開きで外を眺めていた。

この股を半開きは、最も危険な体勢。

「ハヅル~、カンチョー」


ブスッ!


「うぎゃっ!いった~い」

僕は余りの痛さに泣いてしまった。カンチョーした児童は先生にゲンコツを食らった。

やられたらやり返す。

僕はその日から、カンチョー少年となり、お返しも出来たし、バカだから女子にもした。

「加トちゃん、カンチョー」


ズブッ!


「うわっ!」

くんくん、くっせ~!


そんな感じで、3年以下の児童はお兄さんのマネをしだして、うちの2歳年下の弟もカンチョーをし始めた。


僕は迂闊に、家でお風呂に入る前に下着を脱ぎ、モーモーの格好した。

最も恐れられる格好だ!

「兄ちゃん、カンチョー」


ブスッ!


「うぎぁぁぁ!いって~」

パンツを脱いで、丸腰で生カンチョーされたのだ。

僕は、痛みと怒りで弟を殴ろうとした。

するとどうだろう?弟は既に泣いていた。

僕は訳が分からず、

「兄ちゃんに、カンチョーしたらウンコが付いた!」

よく見ると、弟の両人差し指にウンコがべったり付いていた。

風呂前に脱糞していたのだ。

「これは、天罰だよ!」

「うわっ!臭いし、きったなぁい。爪の間に入った。どうしよう」


母親が現れ、弟の人差し指と亀の子たわしで爪の間のウンコを洗い流していた。

これで、僕らのカンチョー時代は終了した。


さぁ、全国の子供達、カンチョーしてやろうかぁ~。

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