第12話 黒幕

---------------------------------------------------------------------

今日はありがとー!

今までで一番幸せな一日だった☆


これからも沢山思い出作って

もっともっと幸せになろうね!


これからも宜しくね!

---------------------------------------------------------------------



付き合った事実を目の当たりにし眠気も冷めた。


“とりあえず親御さんに会うことはなるべく避けよう”

付き合う前から思っていたが、改めて心に誓った。


その日の夜はあまり眠れなかった。


眠れないついでに次の日は早く登校した。


「最近どうよ?」

サークル活動やキョウコのこともあり、タケシともあまり話せていなかった。


「別に、いつも通り」


「相変わらず不愛想だなお前は。お前らしいけどさ」

連日言われると周りにどんな人間だと思われているのか不安になる。


「最近さ、お前キョウコと仲良くない?」

話すか迷った。

何かあったときに頼れる人間が欲しかった。


「前から仲は良いけどな。付き合った」


「え!?キョウコと?」


「うん」


「おめでとうが正しいんだろうけど、大丈夫か?お前もだけど、カスミのこととかさ」


「そんな心配することある?」


「いや、人づてに聞いただけだけど、カスミ自殺とか考えてしまうぐらい気持ち的にやられてたらしいぞ?」

知らなかったし、知りたくなかった。


「とりあえず、タケシにしか話してないし、黙っててくんない?他の人が知ってたらお前が漏らしたことすぐわかるかんな」


「脅しかよ。まぁでも俺もさすがに話せないわ」


「頼むわ」

カスミとは別れて2ヶ月経っていたし、そこまでカスミが追い詰められていたとは夢にも思っていなかった。


「そうそう、マヤが言ってたんだけどカスミの地元の友達とは関わらない方が良いって言ってたわ」


「なんで?」


「なんか地元の友達には色々話してるみたいで、達也のことめちゃくちゃ悪く言ってるらしい。達也と間違われたら何されるかわからないってさ」


「そんなに!?別れただけで?それに俺多分地元の友達って子一人会った」


「いつ?」


「別れ話のとき」


「それでその子が悪く言いふらしてるんじゃね?」


「そういうことか」


「噂話で終ればいいけどな」


「たしかに」


「まぁ気をつけろよ!とりあえず当面は派手な行動は控えとけ」


「わかった」

タケシに話して良かった。


キョウコに直接これを伝えるのも変だと思ったので、とりあえず様子を伺うLINEを送った。


すぐに返信がきた。


---------------------------------------------------------------------

そっか!言ってなかったね。

---------------------------------------------------------------------

予想してなかった返答だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る