第11話 キャラクターメイキング
「は、はい。まずマナウェルスです。マ・ナ・ウェ・ル・スです、間違われないようにお願いします。それで、マナウェルはヤチヨさんがいた元の世界より約3倍程広く人間以外の種族が多数生活しています、そして魔力が満ちており魔法が存在します、科学はまだまだ発展途上で銃は存在しません。
ヤチヨさんの元の世界にあったゲームの世界に近いと思います。そう考えるとヤチヨさんの世界の人々の想像力はすごいですよね、存在しない魔法を思い付き、ドラゴンなどの魔物も創造で作り出してしまう…不思議です」
「おおっ、それは良い。元の世界でドはまりしていたMMORPGに近いな…OK.OK。俄然モチベーションが上がって来た。もちろん今の記憶を持っていけるんだよな?」
「はい、そう望まれれば可能です。後は今回はお詫びも込めて好きなジョブとユニークスキルと称号をプレゼントいたします。こちらの中から選んでいただければと思います。ああ、あと望まれれば種族や性別も変更させていただきますが、その場合は3つの内1つを諦めてくださいね」
リンアーナは漸く調子を取り戻したのかゲームのチュートリアルの様な説明を生き生きとし始める。そして、譲の前にジョブ、ユニークスキル、称号の選択する
ウィンドウが現れた。
譲は目の前のウィンドウを指で触り操作出来ることを確認すると早速キャラクターメイキングを始めた。始めはウィンドウの右にあるスクロールバーを
操作してジョブを確認していたが途中からスクロールバーを上下に激しく動かし何かを必死で探し始めた。
「……なぁ、お目当てのジョブが無い場合はどうすればいいんだ?」
「はい?なりたいジョブが無いなんて事は無いと思いますが?そこには5000を超えるジョブが登録されているはずですよ、職業神の姉女神が全部の職業を作ったと。それはもう自慢していましたから。肥溜め清掃というジョブを見つけた時の衝撃は今でも忘れられません」
「いや、それでも無いんだよ。マッパーがっ!」
「まっぱー?真っ裸ー?ええぇぇ??ヤチヨさんて裸族になりたいんですか?」
リンアーナは耳まで真っ赤にして驚き最後の方は視点をキョロキョロと動かし「まあ、人間の中にはそのような趣味の方が…」などブツブツと独り言まで言い始めてしまった。
「ちょ、ちょっと待て。いいから落ち着け、ステイっ!…裸族に成りたいなんて一言も言っていない‼マッピングをする人でマッパーだっ!地図を作る職業の人をゲームの世界では”マッパー”って呼ぶんだよ。俺はそれになりたいっ!」
「地図ですか?よかったーここで脱ぎ始めたらどうしようかと思いました。ふぅ、でも地図を作る職業ですか…あってもおかしくないですが…ちょっと聞いてみますね」
リンアーナは先ほどまで妄想していた内容を頭の中から消去し譲のなりたいと求めた”マッパー”について職業神に問い合わせを始めた。神様同士であれば念話が可能で右手の人差し指と中指をこめかみに添えて話をし始めた。譲の感覚でたっぷり3時間ほどたったくらいにリンアーナは顔を上げた。
「お待たせしました!お姉さま(職業神)に”マッパー”を追加していただきました。確認お願いします、どうせ追加するならとちょっとだけ便利な固有スキルも
足してもらいました。いかがでしょう?」
「おっ、おおぉぉぉ。すごい、すごいよリンアーナっ!そうそう、マッパーには自動マッピングだよねー、2Dと3Dの相互変更っ!ええぇっ!何この【ムーブ】って
すげーチートだ!サイコーなんだけど!
職業:マッパー
固有スキル:マップ作成:自身で歩いた場所を自動的にマッピングする。
ウィンドウ操作で確認する事が出来、2Dと3Dの両方表示が可能
マップ移動:スキル発動【ムーブ】と唱えると同一のマップ上
(ダンジョン内、フィールド上)であれば一度行った場所に
移動が可能 消費魔力:50MP
リンアーナありがとう!もう、決定しちゃっていいよね?するよ、しちゃうからね」
譲は、新規追加された”マッパー”のジョブに大いに感動しそのままの勢いでジョブを決定した。
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